頭がいい人の「問いを立てる力」とは? 初心者が驚くほどコーチング技術を身につけられる秘策
■コーチングとティーチング、コンサルティング等との違い
コーチングとは、相手が目標(ありたい姿)を達成させるために、行動変容を促すコミュニケーション技術だ。主に「傾聴」と「質問」を使う。アドバイスは行わない。
コーチングをより理解するために、ティーチングやコンサルティング、カウンセリング等とは何が違うかを簡単に解説しておこう。
・ティーチングとは、相手に正解を伝えること、解決に必要なノウハウを教えること。
・コンサルティングとは、相手の問題を解決するための提案をし、ともに解決していこうとすること。
・カウンセリングとは、悩みや不安を解決するためにサポートをすること(アドバイスをすることもある)。
これら4つの中で明確に違うのはティーチングだ。ティーチングは「点」の行為なのに対し、他の3つは中長期的に関わることになるため「点」ではない。「線」の支援だ。
したがって基本的には、
「1回、コーチングを受けてみたら?」
という表現は間違っている。せめて5~6回は受けないとコーチングを体験したことにはならない。
コーチングとカウンセリングの違いも、わかりやすい。コーチングが目標達成、夢実現をサポートすることに対し、カウンセリングは悩みや不安を解決する支援だからだ。
コーチングとコンサルティングは、ノウハウや解決策を提案するかしないかが異なる。コーチングは相手の中に「答えがある」と信じ、その答えを効果的な質問技術で引き出す支援をする。
こう考えると、コーチングがいかに難度が高い技術であるか、わかるだろう。
<目次>
■コーチングとティーチング、コンサルティング等との違い
■まずはコーチング「三原則」だけ押さえよう
■初心者は「SPIN話法」を活用して技術を磨こう!
■商談を利用したコーチングの勉強法
■SPIN話法をコーチングに活用するのに最もダメなやり方
■「問いを立てる」とはどういうことか?
■人生を豊かにする8つの「問い」
■良い「問い」と悪い「問い」の違いとは?
■「問いを立てる力」を大幅にアップする2つの前置きフレーズ
■まずはコーチング「三原則」だけ押さえよう
コーチングの基本的なことを知らない方は、まずコーチングの三原則を覚えよう。この三原則を知るだけで、コーチングの特徴を正しく知ることができる。
(1)インタラクティブ(双方向)
(2)テーラーメイド(個別対応)
(3)オンゴーイング(現在進行形)
第一に、コーチングはインタラクティブ(双方向)でなければならない。質問するにしても、ついつい長く話してしまう人は要注意だ。
コーチとクライアントの話す比率は「2:8」ぐらいがちょうどいいと私は思っている。コーチングしなくても「聞き上手になれ」「傾聴を心がけろ」と言われる時代である。そんな時代に、相手と同じぐらい話してしまうような人はコーチに向いていない。
第二の原則、テーラーメイド(個別対応)も基本中のキホンだ。相手の立場に立つことがコーチングの絶対条件である。ティーチングに慣れている人は、このテーラーメイドの概念を理解することが難しい。誰に対しても、ついつい同じような助言をしてしまいがちだ。
第三の原則、オンゴーイング(現在進行形)については前術したとおりだ。コーチングは「点」ではなく「線」の支援である。スポーツ選手のコーチと同じで、1年や2年寄り添うことが大事だ。
そもそもテーラーメイド(個別対応)するには相手の徹底理解が不可欠であり、その徹底理解のためには時間がかかる。1回や2回のセッションで
「もう相手のことがわかった」
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