米ハリス副大統領 国葬で今日から訪日。弔問外交4日間のスケジュールは?(詳細)
安倍晋三元首相の国葬の日がいよいよ迫ってきた。参列のため218の国・地域から約700人の要人が訪日予定で、岸田政権は各国代表団との弔問外交の意義を示している。
アメリカからは、カマラ・ハリス副大統領が国葬に出席する。
23日、米政府高官がメディアを対象に行ったプレスコールによると、ハリス副大統領と代表団らは今日(日本時間26日)、日本に到着する。滞在スケジュールは以下のようなものだ。
26日(日本時間、以下同)
東京に到着。夕方、岸田文雄首相と二国間会談を行い、安倍氏の死に哀悼の意を表すほか、台湾海峡の平和と安定の維持や自由で開かれたインド太平洋をはじめとするさまざまな議題について話し合う。
夜は岸田首相主催の夕食会に参加する。
27日
国葬参列で訪日するオーストラリアのアンソニー・アルバニーズ首相、そして韓国の韓悳洙(ハン・ドクス)首相と、それぞれ会談を予定。
午後2時より、日本武道館で開催される安倍氏の国葬に参列する。
28日
日本の半導体企業の幹部らを招き、バイデン大統領が署名した(中国対抗半導体法の)CHIPSおよび科学法案や、米製造業への投資の意義などについて話し合う。
その後、ハリス氏一行は米海軍横須賀基地を訪問する。
29日
日本から韓国に移動し、ソウル市で尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と、北朝鮮問題などについて二国間会談を行う。
その後、さまざまな業界で活躍する“groundbreaking Korean women”と呼んでいる団体と座談会形式の場を設け、女性の社会進出やジェンダー平等問題について話し合う。
ハリス副大統領は昨夏、ベトナムとシンガポールを訪問。日本と韓国には、バイデン大統領が今年5月に訪問したばかりだ。ハリス副大統領の今回の訪日の主な目的は、安倍氏の葬儀に参列してその死を悼み、暗殺という悲劇に見舞われた日本の人々をサポートすることとした上で、弔問外交としては、先の訪問のフォローアップ、つまり米経済の発展に焦点を当て、中国と台湾関係や北朝鮮の脅威などますます複雑化するインド太平洋地域の平和と安定を高める意味合いが強そうだ。
記者の1人から、安倍氏の国葬が日本で物議を醸していることについて問われると、政府高官はこのように答えた。
「日本の内部事情についてコメントするつもりはないが、我々の立場から言えることは、安倍元首相はアメリカにとって素晴らしい友人であり、日本にとっては偉大なリーダーだった。また、自由で開かれたインド太平洋地域というビジョンの背後にある主力の1人だった。彼は日米同盟を強化し大きく前進させた。これは重要な遺産であり、今後も我々は前進させていく」
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(Text by Kasumi Abe)無断転載禁止