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「具体-抽象トレーニング」スライド18枚 ~複雑なことを単純に考える研究所【2023年1月編】

横山信弘経営コラムニスト

■AIに使われる人と、AIを使いこなせる人の違いとは?

ビジネスにおいて「賢さ」がわかるポイントはたった一つだけだ。

『複雑なことを単純に考えられるか?』

この一点だけである。

つまり複雑な事象も整理して、大事な部分だけを取り出せるかどうか? ――ここに「賢いかどうか」がかかっている。

広く知られた稲盛和夫氏の名言でも表現されている。

・バカなヤツは単純なことを複雑に考える

・普通のヤツは複雑なことを複雑に考える

・賢いヤツは複雑なことを単純に考える

やはり「複雑なことを単純に考える」人が賢いのである。これからの時代、AIに使われる人になるか? AIを使いこなせる人になるか?

それは「具体-抽象トレーニング」をどれぐらいしたのか、にかかっている。これをせずに「単純に考える」のは、短絡的なだけだ。

「複雑なことを単純に考える」と「短絡的に考える」は雲泥の差である。混同してはならない。

頭の整理がつかない人、感情のコントロールができない人。ぜひ、このトレーニングを積んでほしい。そうしないと、自分の「マーケットバリュー」を上げることはできない。

「チャンクダウン(具体化)」「チャンクアップ(抽象化)」をしやすくする「スライドアウト」の質問テクニックが満載!

今回は1月に作成した、以下18枚のスライドを使って解説する。ぜひスライド&解説文(約4600文字)をチェックしてもらいたい。

■「具体-抽象トレーニング」に役立つスライド18枚

まずは「複雑なことを単純に考える」スキルが、なぜ必要なのか? 市場価値の高い人財が持っているポータブルスキル3つについて解説する。

どの業種へも持ち運びできる「ポータブルスキル」は以下の3つ。

・コンセプチュアルスキル

・ヒューマンスキル

・コンピテンシー

「ヒューマンスキル」は必須のスキル筆頭!

「他者理解」のみならず、前提としての「人間理解」も不可欠。そして集団のシチュエーションによって理解すべき部分が変わってくるため「状況理解」のスキルも重要だ。

「コンセプチュアルスキル」は、これからの時代、最低限必要なスキル。

〝複雑なことを単純に考える〟ことができなければデジタル技術に負けてしまう。

だからどんなに混沌とした問題も論点(イシュー)は何かを見抜き、問題発見と解決ができるようにしよう。そうしないと人材としてのバリューを出せない。

(※後ほど詳しく解説する)

「コンピテンシー」は、成果を出すために最も重視される。

経験やスキル、知識よりも、目標から逆算して行動できるか、試行錯誤できるか、結果が出るまで継続できるか。

この〝行動特性〟は何よりも代えがたいもの。

(※最後に解説する)

次に「複雑なことを単純に考える」スキルが手に入ったら、どうなるのか? トレーニングを積めば、以下のようなKPIマネジメントのアイデアの「発散&収束」も容易にできる。まず、それを解説しよう。

■KPIマネジメントの基本を解説する

カンタンに「KPIマネジメント」のやり方(4ステップ)について解説する。

【第1ステップ】一つのKGIに対し、無数の【KPI候補】がある。「あり方」は一つ。「やり方」は無数。効果的な質問を繰り返し、アイデア発散を繰り返すのが第1ステップ。

【第2ステップ】アイデアを発散させたら「アンコントローラブル」を減らしていく。

もしも「アンコントローラブル」なアイデアが少なければ、発散が足りないと受け止めよう。メンタルブロックが働いている、と自覚するのだ。

【第3ステップ】次は、KSFを決めてからKPIを決めてもいいし、KPIを決めてからチャンクアップしてKSFを確定させてもいい。

一つのKPIだけに焦点を合わせるのではなく、その上位概念(KSF)を押さえておくことで、マネジメント対象の抜け漏れがなくなっていく。

【第4ステップ】重要なのはココから。KPIマネジメントは必ず「運用」から逆算して決める。

そうでないと確実に「絵に描いた餅」になる。なので、ざっくりKPIやKSFを決めてから運用に入る。マネジメントルールが決まるまでは実践しながら試行錯誤を繰り返す。

それでは、どのようにアイデアを発散させていくのか?

■3つの質問で具体-抽象の往復運動をしてみる

当然「質問力」が最も重要だ。自分ひとりでアイデアを発散させるときも、以下3つの質問を駆使しよう。

・スライドアウト

・チャンクダウン

・チャンクアップ

具体-抽象の往復運動をしながら、アイデアを発散するには「チャンクダウン・スライドアウト」が基本。

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経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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