拡張ミッションの愛称は「はやぶさ2#(シャープ)」JAXA会見6月29日(全文3)
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は29日午後、記者会見を開いた。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「「はやぶさ2」拡張ミッションに向けてJAXAが会見(2022年6月29日)」に対応しております。 【動画】「はやぶさ2」拡張ミッションに向けてJAXAが会見(2022年6月29日) ◇ ◇
イオンエンジンは10月まで運用
三桝:イオンエンジンのほうは、今期での、この10月までの運用が終了すると、拡張ミッションの初期フェーズでのノルマが達成される形になりまして、軌道計画上は2025年の途中までは休止するという予定でおります。右下のほうに、参考に、イオンエンジンによる増速量ということで記載しております。CC21接近まで、と書いておりますが、最終的なKY26に到着までの増速量が書いておりまして、全体で1300メートル・パー・セックという増速量になりますが、2001 CC21接近までが800メーター・パー・セックという数字になっています。なので今期、2022年の12月まで噴射しきると、600メーター・パー・セックの増速量になりますので、フライバイするCC21までの増速量に対してはおよそ75%程度の噴射を、ノルマを達成するという形になります。一応ここには現在の、6月29日時点での太陽距離、地球距離、総飛行距離という形で参考情報を記載しております。以上ですね。
正式名称は「はやぶさ2拡張ミッション」
吉川:では次のページ、21ページですが、名称についてです。正式な名称はこれまで申し上げていますように、「はやぶさ2拡張ミッション」というのが正式名称で、探査機の名称は変更ありません。小惑星探査機「はやぶさ2」ということになります。あとチーム名称も、「はやぶさ2拡張ミッションチーム」ということなんですが、拡張ミッションという言葉が長いのと、ちょっと硬い響きがありますので、愛称を付けようということで、これはチーム内で、プロジェクト内でいろんな議論をした結果、「はやぶさ2#」という名前を、愛称として使うということになりました。シャープという文字は、これは音楽記号の「♯」記号が正式なんですが、「♯」記号をなかなか出すのが大変なので、ハッシュタグですね。キーボード、パソコンとか電話のキーにある井桁記号ですね。「#」の記号を使って構わないということで、読み方は「はやぶさ2シャープ」ということになります。 どうしてシャープにしたかといいますと、そこに、一番下にありますように、英語の頭文字ですね。Small Hazardous Asteroid Reconnaissance Probeと、これでシャープとなるんですが、まさに「はやぶさ2」が最終的に行く小惑星は、1998 KY26ですけれども、小さな小惑星で地球に接近しうる天体であると。で、そういうものが地球にぶつかると大変なことになるわけで、そういったことを扱うのがプラネタリーディフェンスなんですが、まさにそういうミッションなので、この「はやぶさ2#」という名前にしました。一応、拡張ミッションで正式名称はいいんですが、「はやぶさ2#」という名前でこれから使っていきたいと思っていますので、よろしくお願いいたします。 さらにこのロゴマークも新しくしました。で、ここでロゴマークを発表したいと思います。まずこれは、これまでのロゴマークでして、合計5枚あるわけですね。で、新しい拡張ミッション、「はやぶさ2#」のロゴマークを、じゃあ津田さんのほうから開けて、出していただけますか。はい、どうぞ。はい、これになります。よろしいでしょうか。あとでフォトセッションは設けたいと思いますけれども、こういうマークをこれから使っていきたいと思っております。 司会:後ほど質疑応答が終わった段階でフォトセッションの時間を設けますので、このまま説明のほうを続けさせていただきます。よろしくお願いいたします。