バイラクタルTB2無人攻撃機によるロシア戦車の初撃破をウクライナ軍が報告
9月3日、ウクライナ軍参謀総長のFacebookでバイラクタルTB2無人攻撃機が戦果を上げたことを報告しています。この中にロシア軍のT-72戦車の撃破が含まれており、この戦争が始まって半年が経過して初めてTB2が主力戦車を撃破しました。
8月31日から9月2日の間にバイラクタルTB2無人攻撃機が、8両のT-72戦車、1両のアカーツィヤ自走榴弾砲、1両のBMP歩兵戦闘車、1門の牽引式榴弾砲を撃破。他に5両のT-72戦車と1両のBMP歩兵戦闘車に損傷を与えたとしています。
ただし今回の証拠として報告された動画で視覚的に確認できるのはT-72戦車1両の撃破分のみです。(同時期の他の動画報告で2S3アカーツィヤ自走榴弾砲1両の撃破は確認できます。また牽引式の榴弾砲ではなく重迫撃砲の撃破報告動画があり、発表にやや混乱がある可能性があります。)
そのため、戦車と歩兵戦闘車と大砲の「9両破壊・2門破壊・6両損傷」という大戦果をそのまま鵜呑みにすることはできないかもしれませんが、もし本当ならば、ロシア軍の防空網に穴を開けて無人攻撃機が積極的な活動ができるようになった可能性があります。
本当に対レーダーミサイルでロシア軍の防空網に穴を開けた?
さらにAGM-88対レーダーミサイル「HARM」の実際の使用状況がウクライナ空軍から動画で報告されています。
関連:ウクライナ空軍がMiG-29戦闘機によるAGM-88対レーダーミサイルの使用映像を公開(8月30日)
また最近になってウクライナ軍の対レーダーミサイルの戦果と思われる、破壊されたロシア軍の防空システム「トール-M2」、「パンツィリ-S1」の映像がSNSで報告され始めています。
もしこのままウクライナ軍が対レーダーミサイルでロシア軍の防空網に穴を開け続ければ、ウクライナ空軍の有人攻撃機と無人攻撃機は積極的な空爆を実施することが可能となり、戦局に大きな影響を与えていく可能性があります。