【週刊くふうハヤテ】DeNAとの交流戦で連敗ストップ! 24歳・池谷蒼大が古巣から”初勝利”
今シーズンからプロ野球(NPB)の二軍、ウエスタン・リーグに参加している新球団、くふうハヤテベンチャーズ静岡。先週(5月29~6月2日)はホームグラウンドのちゅ~るスタジアム清水(略称ちゅ~るスタ)で横浜DeNAベイスターズとのファーム交流戦2連戦、敵地のナゴヤ球場では中日ドラゴンズと2連戦を行った。
対DeNA:29日〇4対2 30日●5対12
3連戦で予定されていたDeNA戦は、28日の試合が雨天のため中止に。29日は2点を追う6回裏に六番ブラウリオ・バスケス(ドミニカ共和国アギラス・シバエーニャス)の適時打、八番・深谷力(ふかたに・りき、関西独立リーグ・和歌山ウェイブス)の押し出し四球で追いつき、九番・瀬井裕紀(せい・ひろき、九州アジアリーグ・火の国サラマンダーズ)の2点タイムリーで勝ち越して、逆転勝利で連敗を5で止めた。
30日の試合は4点を先制された直後の2回裏に折下光輝(おりした・こうき、関西独立リーグ・堺シュライクス、元読売ジャイアンツ育成)に今季1号、チームでは3本目のアーチとなるソロ本塁打が飛び出すと、点差を7点に広げられて迎えた4回裏にはバスケス、宜保優(ぎぼ・ゆう、BCリーグ・栃木ゴールデンブレーブス)の適時打などで3点を返す。だが、投手陣がその後も失点を重ね、5月3度目の2ケタ失点で敗れた。
池谷、藤岡、田中の3投手が古巣DeNAに“恩返し”
この2連戦では29日に池谷蒼大(いけや・そうた)と藤岡好明(火の国)、30日は田中健二朗と、DeNAでプレーした経験を持つ3投手がリリーフでマウンドに上がり、いずれも1イニングを無失点に抑えて古巣に“恩返し”をする形となった。中でも29日の試合で6回表に登板し、その裏に味方が逆転したことで今季初勝利を挙げたのが24歳の左腕、池谷である。
池谷は静岡高から社会人のヤマハを経て、ドラフト5位で2021年にDeNAに入団。1年目から開幕一軍入りを果たすなど6試合に救援登板し、2年目の2022年には4月21日の阪神戦(横浜スタジアム)でプロ初勝利を記録するも、昨年は一軍登板のないまま戦力外となった。
その後、くふうハヤテのトライアウトを受けて入団。左ヒジのクリーニング手術のために開幕には出遅れたが、4月18日の中日戦(ナゴヤ球場)で実戦に復帰し、5月半ばには「(ヒジの状態は)完璧ではないですけども、その中でどれだけパフォーマンスを上げるかっていうことをやってるので。失点してチームに迷惑もかけてますけど、こうやって試合で投げることが一番の幸せかなというのは感じてますし、いい結果を出せるように次へ持っていきたいなというふうに思ってます」と話していた。今季はここまで救援で10試合に登板し、1勝0敗、防御率3.60の成績を残している。
対中日:6月1日●0対6 2日●2対4
中日の二軍ホームグラウンドのナゴヤ球場で予定されていた3連戦も、5月31日の初戦は雨天により中止。6月1日の試合は4回に一挙5点を失うと、打線も松葉貴大ら中日の4投手にわずか2安打に封じ込まれ、完封負けを喫した。
続く2日は相手のミスに乗じて2点を先制して試合を優位に運ぶも、7回に先発の西濱勇星(にしはま・ゆうせい、オリックス・バファローズ育成)が捕まり、4点を奪われ逆転負け。打線は5回以降ノーヒットで、連続四球でつかんだ2度のチャンスでもあと1本が出なかった。これで中日との対戦は4月30日から4連敗。
ここまでくふうハヤテは52試合を消化して14勝34敗4分け、勝率.292でウエスタン・リーグ6位。5位の広島東洋カープには5.5ゲーム差を付けられている。今週は6日までは試合がなく、7日から9日にかけて由宇練習場で広島との3連戦が予定されている。
(選手名の後ろのカッコ内は読みがな、前所属。文中の今季成績等は6月3日現在)
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