「パークシティ中野」住宅棟を深く考察する続編……実需向きだから、投資でもいける?
4月からレジデンシャルサロン(販売センター)の公開が始まった「パークシティ中野」分譲住宅棟を評価する続編だ。
前回記事(有料部分)は、「エアーズ」の発表価格が約54平米〜約125平米の1DK~3LDKで1億2000万円~4億円であり、最多価格帯が1億5000万円台であること。その価格は、決して安いというわけではないが、高すぎるともいえない。つまり、納得感があり、狙い目と考えられる。スケールの大きな再開発における第1号物件であるため、好条件の住棟を納得できる価格水準で販売し始めたのだろうと分析した。
以上の特徴を正当に評価するプロやセミプロをターゲットにしているように感じられた……そう考えると、総戸数807戸のわりにレジデンシャルサロンが小さめであることが納得できる。総戸数807戸のうち、販売対象が401戸に過ぎないことも理解しやすい、というところまでだった。
記事を書いた後、「プロ、セミプロをターゲット」という部分は少々わかりにくかったかもしれないと反省した。その補足から、続編をスタートさせたい。
「パークシティ中野」の住宅棟は、豪華なつくりではない。広さ、間取りの性格、設備仕様のすべてがオーソドックスだ。
そもそも、マンションに冠されたブランド名も「パークシティ」である。豪華なマンションに仕上げるなら「パークシティ」より上位の「パークコート」を使用し、“パークコート中野 ザ・タワーズ”というような名称になっただろう。
長年取材をしていると、「パークシティ」と聞くだけで、カジュアルな感じがして、気持ちが和らぐから不思議だ。それくらい「スタンダード」と意識したブランド名であり、「パークシティであれば、購入できる人が多くなる」と思ってしまう。
もちろん、平均価格1億5000万円はカジュアルな価格水準とはいえない。それでも、東京23区内で建設される新築マンションの平均価格が1億円を超えた今、「駅からペデストリアン・デッキ直結で徒歩4分」「商業施設と一体の再開発マンション」「免震構造採用」であれば、そのくらい高額になっても仕方ないと思う人は少なくないはずだ。そこから、頑張って買ってみようかと思う人の購入も期待できる。
だから、実需層(自ら住む目的でマンションを買う人たち)をターゲットにした商品企画が採用されている。
この商品企画は、「人に貸してもいいかな」と考えるプロ、セミプロにも響くはず。そこから、23区内再開発大規模マンションとして、新しい販売戦略が打ち出されたと感じるのである。
「実需向き」とはいいながら……
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