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SNS投稿は受験生集めにつながるのか~教育広報担当者が知ると得する話・13

石渡嶺司大学ジャーナリスト
(写真:イメージマート)

◆「身内しか反応してくれない」

SNSの発達で大学はじめとする教育機関もSNSを利用するようになった。

広報を目的として利用する大学も増えている。

この傾向はコロナ禍以降、加速した感がある。

オープンキャンパスを対面でできない中、広報ツールとしてSNSが改めて注目された、ということだろう。

別の機会にご紹介するが、YouTubeも同様である。

さて、SNSの問題は大学広報の効果がそこまで高くない点にある。

大学広報の担当者からSNS関連でよく聞かれるのが、

「身内しか見てくれていない」だ。

XでもInstagramでも、いくら投稿しても、閲覧した(あるいは「いいね」を押す)のは、同じ大学教職員ばかり。

「これって、投稿し続ける意味はあるのでしょうか?」

◆バズるのは宝くじのようなもの

こういう質問は私などよりはITジャーナリストに聞く方が適切に思える。

何しろ、私はInstagram・LINEは運用していない。

一応、アカウントはあるが学生に対してはフォロー返しはしていない(ES添削など殺到したら困るので)。LINEはほぼ、企業や自治体などのキャンペーン目当てかスタンプカードとして運用しているにすぎない。

Xはまずまず投稿しているが、こちらも毎日1投稿、などと決めず適当にやっている。匿名のアカウントとムダな論争をすることくらい不毛なことはない、と考えているからだ(他人がやるのは勝手だし、どうこう言うつもりはない)。

一応、大学広報という視点から述べていく。

まず、SNSは何かの拍子にバズることはある。それで注目を集めて、広告効果があった、ということは確かにある。

企業アカウントが面白い内容を投稿してバズることもある。

それに注目した大学経営幹部が広報担当者にSNS投稿を強化するよう、通達した、との話も聞いたことがある。

ただし、大学含む教育機関が企業と同様のSNS投稿を、と考えるのは無理がある。

企業の場合、特にSNSで注目されているところは、その企業の製品や商品・サービスにファンがついている。

当然ながら、投稿は新製品・商品の紹介も含めて注目されやすい。

SNSを利用したキャンペーンも進められる点も大きいだろう。

その点、大学など教育機関はどうか。

まさか、「フォローしてくれたら受験料無料」なんてキャンペーンをやれはしないだろう。

新製品・商品もそうそうないし、下手なことを投稿したら炎上して、逆効果になりかねない。

そうなると、校舎・キャンパス風景をかなりの頻度で投稿することになる。

冬だと雪化粧、春だと桜、秋だと紅葉。

フォトジェニックな投稿もあるし、それがなにかの拍子にバズるかもしれない。

ただ、そういうのは宝くじに当たるようなものではないだろうか。

◆以下、有料公開部分となります。

◆知らない人に知らしめるのが目的では?
◆RTキャンペーンは大学でもできる
◆教育機関だからできる投稿も

※無料公開部分1700字・有料公開部分の文字数1100字/合計2800字

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大学ジャーナリスト

1975年札幌生まれ。北嶺高校、東洋大学社会学部卒業。編集プロダクションなどを経て2003年から現職。扱うテーマは大学を含む教育、ならびに就職・キャリアなど。 大学・就活などで何かあればメディア出演が急増しやすい。 就活・高校生進路などで大学・短大や高校での講演も多い。 ボランティアベースで就活生のエントリーシート添削も実施中。 主な著書に『改訂版 大学の学部図鑑』(ソフトバンククリエイティブ/累計7万部)など累計33冊・66万部。 2024年7月に『夢も金もない高校生が知ると得する進路ガイド』を刊行予定。

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