在韓米軍、ソウルに続いて釜山を「立ち入り禁止」――新型コロナ感染対策を強化
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、在韓米軍司令部は12月5日午後6時から、韓国第二の都市、釜山(プサン)を「立ち入り禁止」にした。同司令部は既に11月21日から、ソウル大都市圏を同じく「立ち入り禁止」にしており、ここにきて韓国の主要都市での感染対策をぐっと強化している。
また、同司令部は5日から首都ソウル北方にある京畿道東豆川市の米陸軍基地キャンプ・ケーシーとキャンプ・ホビーでの人の出入りを禁じた。このほか、ソウル近郊にある京畿道高陽(コヤン)、議政府(ウィジョンブ)、南楊州(ナミャンジュ)、慶尚北道永川(ヨンチョン)、江原道鉄原(チョルォン)も「立ち入り禁止」にした。
これに先立ち、在韓米軍司令部は11月21日から、ソウルにある龍山(ヨンサン)基地を含む「エリア2」を立ち入り禁止にしている。「エリア2」にはソウルや仁川、京畿道の一部が含まれている。
同司令部は、上記の地域に住んでいたり、必要な任務に従事したりしている場合のみ、行き来ができると説明している。
同司令部は現在、軍の施設内にあろうが、施設外にあろうが、サウナと蒸し風呂室の利用を韓国全土で禁止している。韓国の特徴をとらえた感染対策措置と言える。
感染拡大の勢いが一向に衰えないなか、韓国政府はコロナ対策を強化しているが、在韓米軍はその動きに追随することになった。韓国の中央防疫対策本部は6日、国内の新型コロナウイルス感染者数が4日に続き、再び600人台になったと発表した。韓国の聯合ニュースによると、そのうち、首都圏の合計が470人に達し、ソウル市が253人、京畿道が176人などとなった。首都圏以外の地域では、釜山市が34人に及び、他地域に比べて突出している。
感染再拡大を受け、ソウル市は4日、夜9時から朝5時までの商業施設の営業を禁止した。ソウルの感染者数は、国内感染者数3万7000人超の約4分の1を占めている。
ソウルにいる韓国人の記者仲間は「今はソウルと京畿道の感染状況が深刻で、対応が強化されている」と話した。例えば、ソウルではコーヒーショップ内でコーヒーを飲むことができず、テイクアウトだけ。このため、ソウルの一部地域では、スターバックスが最近、配達を始めたという。ただし、その一方で、レストラン内での食事は可能となっているという。
米軍の感染対策をめぐっては、在日米陸軍司令部が12月3日から、150キロ圏内の関東平野にある基地外のレストランや食堂、飲食店での外食を禁止する指令を発令した。また、首都圏1都3県(東京、神奈川、千葉、埼玉)の人口密集地を「立ち入り禁止」に定めた。
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