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久保建英とソシエダのCLの課題。マンツーマン守備と必要な戦い方の「シフトチェンジ」

森田泰史スポーツライター
競り合うバレッラと久保(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

国内リーグ戦と欧州の舞台で、戦い方が変わる。

これは「よくあること」だ。例えば、バルセロナは、近年、スペインで好調を維持しながらチャンピオンズリーグやヨーロッパリーグで苦しんでいる。

それでは、レアル・ソシエダはどうだろうか。今季、10年ぶりにチャンピオンズリーグ出場を果たしたチームの可能性を探る。

得点を喜ぶブライス・メンデスと久保
得点を喜ぶブライス・メンデスと久保写真:ロイター/アフロ

最初に明らかにしておきたいのは、ソシエダがチャンピオンズリーグで結果としては「調子が良い」ことだ。だが内容としては悪いところがあり、ここでは、そこにフォーカスする。その課題を炙り出すことが、リーガエスパニョーラでの不調の原因を知ることに繋がるためである。

■インテル戦のパフォーマンス

まず、チャンピオンズリーグ・グループステージ開幕節、インテル戦だ。

インテル戦で、前半の段階では、どちらがビッグチームなのか分からなかった。しかし、ソシエダは失速。いわゆる「ガス欠」で、勝ち点3奪取には至らなかった。

果敢に仕掛ける久保
果敢に仕掛ける久保写真:ムツ・カワモリ/アフロ

ソシエダはインテル戦で前線からプレッシングを行った。インテルのビルドアップを早い段階で引っ掛けて、ショートカウンターを喰らわす算段だった。

ソシエダはマンツーマンで守備。アレッサンドロ・バストーニを久保建英、ステファン・デ・フライをミケル・オジャルサバル、ベンジャミン・パバールをアンデル・バレネチェアが抑える。アンカーのクリスティアン・バスラニにはブライス・メンデスが付いて、インテルの選手たちの自由を奪った。

■嵌まる守備とスタミナ

しかし、マンツーマンの守備は、スタミナを消耗する。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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