ようやく梅雨明けで、今夏はホテルのシャンパーニュのフリーフローがすごい 人気3タイプと注目7選の背景
シャンパーニュがおいしい季節
東京でも梅雨明けが目前となり、気温が30度を超える日が続き、汗ばむ日が多くなってきました。この暑い時期には毎年、ホテビア=ホテルのビアガーデンを紹介してきましたが、ようやくビアガーデンという雰囲気になったといえるのではないでしょうか。
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喉を潤すのに苦味のあるビールもよいですが、果実味が感じられたりフローラルであったりするシャンパーニュもよい季節です。
シャンパーニュならフリーフロー
ただ、シャンパーニュは高価であるため、気軽に飲めるものではありません。
自宅用であれば激安店でボトルで2000円前後の格安品も販売されていますが、飲食店で飲むとなると、ボトルで8000円以上、何杯取りかにもよりますがグラスで1200円以上を要します。
そのため、いくらシャンパーニュがおいしい季節であるといっても、財布と相談しながら飲むという方がほとんどではないでしょうか。
しかし最近では、定額で安心してシャンパーニュが飲めるようになっています。
差別化が図られてきている
6、7年前まではフリーフローといってもスパークリングワインだけであったり、スティルワインだけであったりすることが一般的でしたが、今では多くのホテルでシャンパーニュのフリーフローが行われています。
多くのホテルでシャンパーニュのフリーフローが行われているだけあって、差別化もだいぶ図られるようになりました。
人気の3種類
ホテルにおけるシャンパーニュのフリーフローで、人気となっているものを見渡してみると、以下の3種類に大別することができます。
- バーやラウンジ
- コース料理
- 屋外イベント
ホテルのバーやラウンジはもともと素晴らしい空間を有しており、お酒と相性もよいです。ただ敷居が高いと感じられてしまうこともあるだけに、より気軽にシャンパーニュを飲んでもらうために、フリーフローが行われています。
ファインダイニングではコース料理を提供しており、料理とワインのマリアージュを楽しむことができます。現在ではワインペアリングが当たり前となってきており、シャンパーニュのペアリングも少なくありません。ペアリングよりもインパクトのある試みとして、シャンパーニュのフリーフローが行われているのです。
夏の時期、日中は暑いですが、夜になると涼しくなり、テラスなどで過ごすと気持ちがいいものです。そこで屋外イベントの付加価値として、爽快感のあるシャンパーニュのフリーフローも楽しめるようになっています。
この3種類に大別された、ホテルで行われているシャンパーニュのフリーフローを詳しく紹介していきましょう。
インペリアルラウンジ アクア(帝国ホテル 東京)
帝国ホテル 東京「インペリアルラウンジ アクア」では2019年4月27日から8月31日にかけて「プレミアムシャンパンフリーフロー」と題し、シャンパーニュ2種がフリーフローとなったプランが提供されています。
「インペリアルラウンジ アクア」はアフタヌーンティーで有名なラウンジであり、夕暮れ時に非常に美しい景色を眺めることができます。16時から19時の間に開始で2時間制となっているので、眺望も存分に楽しむことができるでしょう。
この「プレミアムシャンパンフリーフロー」の特徴は、その名の通り、ワンランク上のシャンパーニュが楽しめることにあります。
フリーフローの概要
フリーフローの詳細は以下の通りです。
プレミアムシャンパンフリーフロー
- シャンパーニュ2種
アンリオ ブリュット・スーヴェラン、ルイ・ロデレール ブリュット・プルミエ
- 生ビール1種
アサヒ スーパードライ エクストラコールド
- カクテル3種
キールロワイヤル、ミモザ、ホワイトミモザ
- アペタイザー
スモークサーモンのタルティーヌ、トマトとモッツァレラチーズのピンチョス、シーフードマリネ、生ハムとグリッシーニ
アペタイザーには、帝国ホテル自慢のシーフードマリネや自家製グリッシーニが提供されており、酒肴にもこだわっています。
アンリオは1850年にオランダ王室、1905年にオーストリア・ハンガリー帝国皇室の御用達となったシャンパーニュです。多くのミシュランガイド3つ星レストランでハウスシャンパーニュとして採用されており、スーヴェランはフランス語で至高を意味します。
ルイ・ロデレールは、フランスのワイン専門誌「La Revue du vin de France」において、2013年に第1位とした選ばれた一流のシャンパーニュメゾンです。
フリーフローには、シャンパーニュだけではなく、生ビールやカクテルも含まれているのが嬉しいところでしょう。
背景
「プレミアムシャンパンフリーフロー」は2015年から始まり、今年で5回目を迎えます。
昨年との違いは、シャンパーニュをより楽しめるようにとアペタイザーが新しくなったことです。
「インペリアルラウンジ アクア」でシェフを務める三浦徹氏は「あくまでもシャンパーニュが主役なので、アペタイザーが主張しすぎないようにしている」と味付けを調整しているといいます。
タルティーヌやピンチョス、グリッシーニは手に持って食べやすいのでシャンパーニュも飲みやすいでしょう。マリネのように酸味があるものは、シャンパーニュの酸ともよく合います。
これから
既に5年を迎えて定番となっており、毎年訪れるゲストも多いということなので、来年も引き続き続ける予定です。
「インペリアルラウンジ アクア」では夜に生演奏があり、非常にムードある雰囲気となっています。通常であればカバーチャージがかかりますが、「プレミアムシャンパンフリーフロー」にはカバーチャージも含まれているのでお得であることはいうまでもありません。
プレミアムシャンパーニュを嗜みながら、生演奏と夜景を楽しめるフリーフローは格別であるといってよいでしょう。
ラウンジ&ダイニング G(東京マリオットホテル)
東京マリオットホテル「ラウンジ&ダイニング G」では「ブリリアント モーメント」と題して、17時という夕方の早い時間から、シャンパーニュのフリーフローを楽しめるイブニングハイティーが提供されています。季節によって2ヶ月から3ヶ月くらいでシャンパーニュの銘柄と料理が新しくなるので、何度訪れても飽きないことが特徴です。
2019年6月1日から8月31日にかけては「ブリリアント モーメント feat. ルイ ロデレール」が行われており、熟成感とフレッシュ感、優雅さと力強さの相反する要素が同居するルイ ロデレール ブリュット プルミエを嗜むことができます。
フリーフローの概要
フリーフローの概要はこちらです。
ブリリアント モーメント feat. ルイ ロデレール
- 1stプレート
燻製カルアポークのクロケット、スタッフドズッキーニのチーズ焼き、カマンベールチーズの味噌漬け、マグロのマリネ ブルスケッタ(タコとマグロのポキのブルスケッタ)
- 2ndプレート
シーフードの香草ソテー サルサソース
- メインプレート ※いずれか1品を選択
オリエンタルピラフ(カレー風味)
オーストラリア産和牛ロース(アップグレード)
赤牛のリブロースグリル(アップグレード)
ルイ ロデレール ブリュット プルミエがフリーフローになっており、2段のセイボリースタンドとメインディッシュプレートも付きます。
夏らしくシーフードをたっぷりと使ったセイボリーがシャンパーニュとよく合い、しっかりとしたメインプレートもあるので夕食にもよいです。
背景
シャンパーニュのフリーフローは2017年1月から季節ごとに料理やシャンパーニュの銘柄を新しくして提供してきました。
東京マリオットホテルのロビー階は広大なアトリウム空間が魅力的なので、それをより生かすため、さらには、アーリータイムからイブニングハイティーを楽しんでもらえるようにと、ホテルのシグネチャーメニューとして考案したのがきっかけです。
きらめくひとときを届けたいという思いからつけた「ブリリアント モーメント」という名称は、ゲストにとってよい響きではないでしょうか。
これから
今回の「ブリリアントモーメント」では、毎年好評となっているハワイプロモーションの一環として、7月1日からハワイのリゾート感を味わえる料理を提供し、それに相応しいフレッシュなルイ ロデレール ブリュット プルミエを合わせました。
季節によって料理もシャンパーニュも新しくなるので、開放感があって居心地のよいロビーで、引き続きシャンパーニュを思う存分に味わえそうです。
シャンパン・バー(ANAインターコンチネンタルホテル東京)
ANAインターコンチネンタルホテル東京「シャンパン・バー」では「ディナー&シャンパンフリーフロープラン」として、シャンパーニュ2種、シャンパーニュ3種、シャンパーニュ5種、そして、プレミアムシャンパーニュ1種と、様々なフリーフローを常時提供しています。
このプランにはサラダ、3種前菜盛り合わせ、メインディッシュのコースが付いているのも特徴です。
ペリエ ジュエのブリュットからロゼ、さらには、通常他ではグラスとして提供されないベル エポックまでをバイ・ザ・グラスで飲むことができるなど、シャンパーニュに力を入れています。
フリーフローの概要
現在の「ディナー&シャンパンフリーフロープラン」は以下の通りです。
- アリス
ディナーコース+シャンパン2種フリーフロー(マム グラン コルドン ブリュット、おまかせシャンパーニュ)
- ベアトリス
ディナーコース+シャンパン3種フリーフロー(マム グラン コルドン ブリュット、マム グラン コルドン ロゼ、おまかせシャンパーニュ)
- クロエ
ディナーコース+シャンパン5種フリーフロー(マム グラン コルドン ブリュット、マム グラン コルドン ロゼ、ペリエ ジュエ グラン ブリュット、おまかせシャンパーニュ2種類)
- デイジー
ディナーコース+プレミアムシャンパン1種フリーフロー(ペリエ ジュエ ベル エポック ブラン)
「シャンパン・バー」ではペリエ・ジュエをメインにペルノ・リカール社と提携していることもあり、主に同社が取り扱っているマム、その他銘柄のおまかせシャンパーニュで構成されています。
おまかせシャンパーニュでは、あっと驚く貴重なシャンパーニュが提供されることもあるので、当日の楽しみとして心待ちにするのがよいでしょう。
背景
シャンパーニュのフリーフローがとても充実していますが、いつから始めているのでしょうか。
「シャンパン・バー」がオープンした2003年10月から始められており、シャンパーニュのフリーフローの先駆けとなっています。最初のネーミングが「Happy Hour for Ladies」ということからも、女性をターゲットにしていることが分かるでしょう。
グラスで楽しめるシャンパーニュ専門店としてオープンしたので、シャンパーニュを飲み比べできるようにと考えたのがこのフリーフローでした。
それが人気を博し、現行の4つのプランが用意されるようになったのは、2018年夏の終わり頃です。
以前のフードメニューは、シャンパーニュに合うおつまみ的なものにこだわっていましたが、全体的に量が少なかったために、ゆっくりと夕食もとりたいという要望に応えて、しっかりとした料理を提供し、食事も楽しめるようになりました。
これから
他にも「マム ロゼ フリーフロー&サーモンタパスセット」として、マム グラン コルドン ロゼのフリーフローと、それに相性のよいエクレアやトルティーヤなどサーモンづくしの多彩な9種のタパスのプランも用意されています。
シャンパーニュはペリエ・ジュエやマムといったポピュラーなものを取り揃えながらも、おまかせシャンパーニュもあり、料理も月ごとに変わります。
したがって、夏にはもちろん、いつ訪れてもシャンパーニュのフリーフローを楽しめるといってよいでしょう。
コラージュ(コンラッド東京)
コンラッド東京のモダンフレンチ「コラージュ」では料理長の松永晋太郎氏による技とこだわりが凝縮されたアミューズブーシュとシャンパーニュのマリアージュを楽しめるコース「アコード(Accord)」が提供されています。
アミューズブーシュは見た目にインパクトがあり、一口で完結する世界観が魅力です。アミューズブーシュシャンパーニュと合わせることで、アミューズブーシュの味わいがより引き立つように一品一品計算し尽くされています。
月曜日から木曜日にかけて行われており、1日3組限定のコースであることも希少価値を高めているといってよいでしょう。
※後述するように7月8日からは月曜日から金曜日にかけて、1日3組限定で開催
フリーフローの概要
フリーフローの概要はこちらです。
アコード
- トマト!?
- フォアグラとカカオのシガー
- ウズラの卵とキントア豚のテリーヌ
- 縞鯵のタルタルとクリスタルキャビア
- 新玉葱のピューレと黒オリーブの土
- ブルーチーズのマドレーヌ
- マグロとアボカドのタルト
- 神戸牛のタルタルと雲丹
- ブーダンノワールとリンゴンベリーの最中
- ちりめんじゃこと梅干しのチュイル
- アオリイカの墨煮とライスクラッカー
- サーモンのホットドックとイクラ
- 本日のリゾット
- お好みのチーズをトローリーより
- チョコレート
「コラージュ」はモダンフレンチとして食通に支持されていますが、最初から最後までアミューズブーシュで構成されているのは、とても新しい試みです。
フリーフローのシャンパーニュは月替りになっており、7月はアンリオ ブリュット スーヴェラン。
7月8日からは、シャンパーニュのフリーフローだけではなく、数杯だけ飲みたいという人のためにグラスシャンパーニュ3種類付きや、非常に豪華なドン ペリニヨン ヴィンテージ2002- プレニチュード2が付いたプランも用意されているので、好みによって選ぶとよいでしょう。
背景
シャンパーニュを引き立てるアミューズブーシュのコースを提供するという先進的な試みは、2019年3月19日に開始されました。
始めるに至ったきっかけは、意外にも和食にあったといいます。和食では寿司や天ぷらなど専門分野があり、ゲストは特定の料理を求めて来店します。
フレンチではどうなるかと「コラージュ」で考えてみたときに、コンラッド東京には「現在の名工」に選出されたエグゼクティヴ ソムリエ 森覚氏、ヘッドソムリエの北原康行氏をはじめとして何人もの優秀なソムリエがいるだけに、食事がメインではなく、シャンパーニュがメインとなり、料理が引き立て役になるプランを考えたということです。
「アコード」によって、これまで「コラージュ」に訪れたことのなかったゲストが訪れたり、常連のゲストに新しい体験をしてもらったりと、さらなる価値を創出しています。
シャンパーニュの選定は松永氏とソムリエが密に相談しあいながらセレクトしており、もちろん、ゲストの好みにもあわせてペアリングすることもできるので、希望があれば相談してみるとよいでしょう。
これから
アミューズブーシュは見た目が非常に美しく、一口で料理が完成することが新鮮な体験であるため、ゲストがよく写真を撮影しているといいます。
「コラージュ」ではモダンフレンチのコースが食べられる上に、シャンパーニュのフリーフローがついたアミューズブーシュのコースも楽しめますが、こういったレストランは他になかなかありません。
大好評となっているために、7月8日からは月曜日から金曜日の開催になるので、より多くの方が訪れ、アミューズブーシュとシャンパーニュのマリアージュを体験することになるのではないでしょうか。
ビクターズ(ウェスティンホテル東京)
ウェスティンホテル東京のフレンチレストラン「ビクターズ」では、定期的にシャンパーニュディナーが開催されたり、バイ・ザ・グラスのシャンパーニュが豊富に取り揃えられたりしています。
これに加えて、コース料理にシャンパーニュ5種のフリーフローをつけることができる「シャンパンマルシェ」も行われているのです。
どのコースにもシャンパーニュのフリーフローを付けることができるので、シャンパーニュ好きにはとても嬉しいことでしょう。
フリーフローの概要
「ビクターズ」で人気となっているコース内容はこちらです。
ラ フロール
- タラバ蟹と初夏の野菜のマリネ すだちのドレッシング
- 本日のスープ
- アーリオ・オーリオとトマトの冷製スパゲティーニ
- 鱸のポアレ メートルドテルバター
- メインディッシュ(下記から選択)
仔羊のしゃぶしゃぶ風 レムラードソース
地鶏もも肉のグリル ローストポテトと軽いジュ
オーストラリア産牛フィレ肉ステーキ 赤ワインソース 季節の野菜添え
和牛サーロインのグリル とうもろこしのフリット添え トリュフソース
- デザート
下記のデザートから選択
野菜のパフェ
ヌガーグラッセ
本日のデザート
- コーヒー、紅茶、ハーブティと小菓子
※時期によって内容が異なる
シェフを務める桜井勝弘氏によって、旬の食材を使い、さらには野菜がふんだんに用いられたコースとなっています。
そして、コース料理に付けられる「シャンパンマルシェ」の内容は現在こちらです。
- ルイ・ロデレール ブリュット・プルミエ
- モエ・エ・シャンドン アンぺリアル
- テタンジェ ブリュット レゼルヴ
- マム グラン コルドン
- ヴーヴ・クリコ イエローラベル ブリュット
シャンパーニュも季節によって新しくなり、有名どころのブランドが取り揃えられているといってよいでしょう。
背景
フランス料理では、最初のアミューズや冷前菜にシャンパーニュを合わせた後は、白ワインへと進み、メインディッシュの肉料理で赤ワインを合わせるというのが定番の流れです。
本格的なフランス料理のコースでありながらも、全てをシャンパーニュで合わせるプランはいつから始まったのでしょうか。
「ビクターズ」のコンセプトはもともと、季節の野菜をふんだんに使った料理に加えて、シャンパーニュを楽しんでもらうことも大切にしています。
女性ゲストを中心にシャンパーニュの人気が高まる中、これまで以上にシャンパーニュとのマリアージュを体験してもらいたという思いから、2015年に開始して、通年にかけて提供するようになりました。
では、5種類のシャンパーニュはどのように選ばれているのでしょうか。
誰にでも楽しんでもらえるようにと、多くの方に親しまれているブランドを中心に選定しているといいます。
そのため、ゲストにとって安心感があったり、ワインに詳しくない人も楽しめたりするので、顧客満足度も高まっているということです。
これから
5種類のシャンパーニュは、不定期的に1~2種類を新しくするなどして、少しずつ変化をつけているので、定番だけではなく、飲んだことがないシャンパーニュも体験できるでしょう。
ゲストからは好評を博しているので、シャンパーニュのフリーフローはこれからも続けていくということです。
同じシャンパーニュでも、季節が変わって別の料理と合わせて飲むとまた新たな発見があるので、頻繁に訪れてみるのがよさそうです。
グランド キッチン(パレスホテル東京)
パレスホテル東京の「グランド キッチン」では、2019年7月1日から9月30日にかけて、平日4名以上で「Summer Terrace Gathering」というプランが利用でき、コースをアップグレードしてシャンパーニュのフリーフローを楽しめます。
毎年テーマが設けられていますが、今年は「ラテンの夏」をテーマにし、スペインを代表するタパスや鉄板焼、色鮮やかな季節の野菜やフルーツなどが用意されています。
お濠の側で気持ちのいいテラス席で楽しめるとあって人気が高いので、18時からと20時30分からの2部制に分かれています。
フリーフローの概要
料理の内容やフリーフローの詳細はこちら。
Summer Terrace Gathering
- 料理
牛フィレ肉のプランチャ、三元豚ロース肉のグリル、スパイシーチキン、天使の海老と野菜のガーリックオイルソテー、パルマ産プロシュート、焼きトウモロコシのサラダ、ピンチョスなど
- フリーフロードリンク
ポートニック、ピンクサングリア、パッションミモザ、スパークリングワイン(スペイン)、白ワイン(ポルトガル)、赤ワイン(イタリア)、生ビール、ウイスキー、ジントニック、ソフトドリンク各種など
- シャンパーニュのフリーフロー(アップグレード)
ローラン ペリエ ラ キュヴェ
ローラン ペリエは「フレッシュさ」「エレガントさ」「バランスの良さ」を標榜しているだけに、お濠すぐ側のパレスホテル東京に相応しいシャンパーニュではないでしょうか。
他にも、独特の甘みとコクが特徴のポートワインをトニックウォーターで割り、ライムやミントを添えたポルトガルで人気の爽やかなカクテル「ポートニック」や、パッションフルーツの爽やかな酸味とスパークリングワインの絶妙なハーモニーが楽しめる「パッションミモザ」など、夏らしいカクテルもフリーフローとなっています。
背景
「Summer Terrace Gathering」はいつから行われているのでしょうか。
「グランド キッチン」でソムリエを務める瀧田昌孝氏は「フリーフロー付きテラスプランは2014年から提供しており、シャンパーニュのフリーフロー付きは2015年から提供している」と答えます。
「通常のテラスプランではスパークリングワインだけが含まれているが、多くの女性ゲストをお迎えする中で、せっかくホテルで過ごすならより優雅にシャンパーニュを飲みたいというご希望をいただき、プラスアルファのオプションとしてご用意するようになった」と、始めるに至った経緯を説明します。
実際、女性のグループからシャンパーニュのフリーフローをオーダーされることが多いということなので、まさに顧客目線のプランであるといえるでしょう。
では、シャンパーニュはどのように選定したのでしょうか。
「グランド キッチンにあるテラス席は、ホテルでありながらも、どこか異国に訪れたような開放感に溢れる心地よい雰囲気がある。それが、フレッシュでエレガントかつ繊細な飲み口とマッチするのではという想いから、ローラン ペリエを選定した」とソムリエらしい回答を寄せます。
これから
「今年に入ってから、シャンパングラスの大きさと量を変更し、たっぷりの量で存分にシャンパーニュをお楽しみできるようにした」と、ここでも顧客目線で考えたと述べます。
瀧田氏は「最近ではリラックスや癒しを求めてシャンパーニュをオーダーされるゲストが増えてきている」と分析しますが、「グランド キッチン」のテラス席で夜風を気持ちよく感じながらシャンパーニュを飲むというひとときは、まさにリラックスや癒しなので、今年はもちろん、来年以降も引き続き人気となることは間違いないのではないでしょう。
フレンチ キッチン(グランド ハイアット 東京)
グランド ハイアット 東京のオールデイ ダイニング「フレンチ キッチン」では、1970年代に南フランス・サントロペで発祥した白をテーマにしたサマーナイトイベント「ソワレ ブランシュ(Soiree Blanche)」が開催されています。
完全事前予約制となっており、開催日時は2019年6月22日から8月31日までの土曜日、および8月11日(日)の限定で19時からです。
毎年行われているイベントですが、今年はモロッコ伝統の料理や雰囲気を取り入れ「フレンチ モロッカン ナイト」と題されています。
もともとオールホワイトがドレスコードのオシャレなイベントですが、モロッカンタッチに洗練されており、他では体験できない雰囲気となっているのです。
フリーフローの概要
料理やドリンクの内容は以下の通り。
ソワレ ブランシュ
- ウェルカムフィンガーフード
- スナック(ブッフェスタイル)
- ファトーシュサラダ
- メイン料理(ブッフェスタイル)
- デザート
- フリーフロードリンク
シャンパーニュ(マム)、フレンチキッチン オリジナル サングリア、白ワイン、赤ワイン、ハウススピリット、カクテル数種、ソフトドリンク
ブッフェ形式で自由に食べられる料理と、テーブルまで運ばれてくるプレートを楽しむことができます。シャンパーニュのフリーフローとして用意されているのは、スタイリッシュなボトルが目を引くマム グラン コルドン。
ダイニングエリアで着席スタイルの「レギュラープラン」ではフリーフローとスナック以外のフードが、手頃な価格で立食の「スタンディングプラン」ではフリーフロードリンクとウェルカムフィンガーフード、スナック、一部のデザートが楽しめます。
背景
このオールホワイトの記憶に残る「ソワレ ブランシュ」は2015年に開始し、今年で5回目を迎えますが、どういった経緯で始まったのでしょうか。
発想の起点は、1970年代に南フランス・サントロペで発祥した白をテーマにしたサマーナイトイベントでした。世界有数のリゾート地で発祥したラグジュアリーパーティを東京のラグジュアリーホテルでも体験してもらいたいという思いから、開催されたといいます。
ゲストに非日常を体験してもらえるようにと、毎年趣向を凝らしているのも特徴です。
昨年は都会にいながらにして旅行気分を味わえるよう「旅(Voyage)」をテーマにしましたが、今年はヨーロッパとアフリカ、中東の文化が入り混じったユニークでエキゾチックな国であるモロッコに焦点を当て「フレンチ モロッカン ナイト」をテーマとしました。
ベリーダンスのパフォーマンスで会場を盛り上げる演出もあり、まるで旅先にいると感じられるほどです。毎年好評を博しているために、今年は昨年より4回も多い12回が開催されます。
これから
料理はモロッコが影響を受けたとされるアラブや地中海、トルコ料理などを取り入れたモロッコ料理が提供されており、とてもバラエティに富んでいます。
「フレンチ キッチン」はスタイリッシュにアレンジした伝統的なビストロ料理を提供していますが、シャンパーニュに合うトルコ料理やマグレブ料理を提供するとは、また新しい試みではないでしょうか。
定番の人気となっており、来年以降も開催するということなので、ゲストがオールホワイトでシャンパーニュを優雅に楽しく嗜む姿が来年も見られそうです。
ホテルのシャンパーニュのフリーフローが定番に
夏になるとビアガーデンが次々とオープンされ、夏はビールの季節といったイメージがありますが、シャンパーニュにも炭酸があって複雑な香りや味わいがあります。したがって、シャンパーニュはビールと同じように、夏に喉を潤すにも相応しいお酒なのです。
シャンパーニュ委員会発行資料を確認すると、日本におけるシャンパーニュの消費量は2018年に世界で3位に位置し、前年比5.5%増の1360万本と伸びています。
日本人はシャンパーニュをますます飲むようになっていますが、フリーフローにすることによって、バーやラウンジの居心地のよい空間で心置きなくシャンパーニュを味わえるようになったり、コース料理と合わせてシャンパーニュとの無限のマリアージュを体験できるようになったり、屋外イベントでシャンパーニュの心地よさを堪能できるようになったりすれば、その価値はさらに高まることでしょう。
ホテルといえばシャンパーニュのフリーフロー、シャンパーニュのフリーフローといえばホテルという時代が、この日本に訪れる日も近いかもしれません。