社会人がYouTubeで勉強するなら月【96本】視聴すべき?
勉強しない社会人「ゼロ勉強社会人」が5割を超える日本。優秀な若者が入社して数カ月で辞める多くの理由は、
「上司をリスペクトできない」
である。以下の記事に書いたとおり、しっかりと負荷をかけて勉強をしないと脳の認知機能は落ちていくばかり。
■なぜ頭がいい人は脳の海馬を鍛えているのか? 認知力・記憶力をアップさせる4つの方法
決して口にしないが、日ごろから自己研鑽をせず、昔のやり方に固執している上司の下では働きたくないと思っている若者は多い。
だから「ロミンガーの法則――70:20:10の法則」を参考に、しっかりと勉強する時間をとっていこう。
<70:20:10の法則>
・業務体験(70%)
・他者からの薫陶(20%)
・研修/読書(10%)
年間の労働時間を一人当たり2000時間とする。「70:20:10」で分解すれば、
・業務体験 → 1400時間
・他者からの薫陶 → 400時間
・研修/読書 → 200時間
となる。月平均にすると、研修や読書などの勉強時間は「16時間」だ。
それでは「月平均16時間」勉強するには、どうすればいいか。具体的に、考えてみよう。
■社会人がYouTubeで勉強するなら月【96本】視聴すべき?
腕立て伏せや腹筋、ジョギングなら毎日習慣化したほうがいいかもしれない。しかし具体的な資格試験対策でもないのに「毎日勉強」は現実的ではない。
見当がつかない人は、「月平均16時間」を目指すことにしてみよう。
それでは、ここからが頭の体操だ。
・研修
・eラーニング
・ビジネス書
・YouTube
の4種類で「月16時間」を実現させるには、どんなパターンが考えられるか。いつくか組み合わせを考えてみたい。
私は企業研修や教材の提供をしている。そういう私ががパッと思いつくのは、次のようなイメージだ。あなたは、どうだろうか。
<研修>
・研修(8時間)×2回=16時間
・研修(4時間)×4回=16時間
<eラーニング>
・eラーニング(2時間)×8回=16時間
・eラーニング(1時間)×16回=16時間
<読書>
・ビジネス書(3時間)×5冊=15時間
※ビジネスパーソンが一冊の本を読了する平均時間は2~3時間(24%)がトップであるため、1冊3時間とした
<YouTube>
・動画視聴(10分)×96本=16時間
わかりづらいので、以下の4パターンにまとめてみた。
(1)1日研修なら2日間(半日研修なら4日間)
(2)2時間のeラーニングなら8回
(3)1冊3時間で読了して5冊
(4)10分のYouTube動画なら96本
これぐらいすれば「月15時間」の勉強を確保できる。4つすべてを組み合わせるなら、次のようなケースが考えられるだろう。
(1)半日研修を1回受講する=4時間
(2)2時間のeラーニングを1回受講する=2時間
(3)ビジネス書を2冊読む=6時間
(4)10分のYouTube動画を24本視聴する=4時間
■実現可能性で頭を整理する
単なる数字を羅列させていても実感がわかない。本当に実現可能なのか。常識的な視点で一つ一つ見ていこう。
(1)「半日研修を1回受講する」
これはできそうだ。キチンと意識すれば4時間の研修を月に1回。年間12回ほど受講するのは、非現実的ではない。
(2)「2時間のeラーニングを1回受講する」
eラーニングなどの教材は慣れていない人にとっては苦痛かもしれない。しかし馴れたら問題はない。自分のペースで受講できる。研修を受けるよりもリーズナブルで、時間確保にはとてもいい選択肢だ。
(3)「ビジネス書を2冊読む」
毎月2冊ぐらいの本は読んでもらいたい。というか、読書に6時間ぐらいは充てたほうがいい、ということだ。水平読書を駆使すれば6時間で10冊ぐらいは読めるし、効率的に知識習得できる。
(4)「10分のYouTube動画を24本視聴する」
eラーニングと同じで、慣れない人だと10分も動画を視聴することは難しいかもしれない。しかし現代においてYouTubeは最もリーズナブルな教材であることは間違いない。意識さえすれば、月に4時間ぐらいYouTubeで勉強する時間ぐらい簡単に確保できるだろう。
まとめ
物事を抽象的に捉えていると、実態は見えてこない。このように固有名詞と数字を使うことで具体的な施策を考えることができる。
「月平均16時間」と聞くと、一見できそうな気がする。しかし「たかが16時間、されど16時間」である。なかなか簡単ではない。
まずは「読書」ぐらいから、スタートして勉強習慣を身につけることを強くお勧めする。
<参考記事>