アメリカ軍、シリアでイラン製ドローンを撃墜
アメリカ中央軍(CENTCOM)は15日、シリアにある駐留米軍のパトロール基地を偵察飛行していたイラン製無人機(ドローン)を撃墜したと発表した。
この無人機は、「ミッション・サポート・サイト・コノコ」と呼ばれるシリア北東部のアメリカ軍拠点コノコの上空を飛行し、現地時間の14日午後2時30分ごろにアメリカ軍によって撃墜された。CENTCOMが15日、ツイッターで明らかにした。
イギリスの軍事週刊誌ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーのアナリスト、ジェレミー・ビニー氏は無人機が近くの部隊によって手動で発射された短距離監視用ドローンの可能性が高いと指摘した。
CENTCOMは、無人機がイラン製であると述べたが、誰が操縦していたかは明らかにしなかった。
アメリカ海軍はここ数カ月、ペルシャ湾とアラビア海とを結ぶオマーン湾の海上で何千ものライフルとロケットを押収している。イランからイエメンの武装勢力に向かう途中だったと説明している。
現在、シリアには米軍約900人が駐留する。過激派組織イスラム国(IS)に対する作戦を支援し、クルド人主導のパートナー部隊を訓練している。一方、シリア政府は、同国北部と東部のいわゆる自治行政を認めておらず、アメリカ軍の存在を占領とみなしている。
アメリカ軍のコノコ基地は1月4日にも2発のロケット弾による攻撃を受けた。しかし、この攻撃による負傷者や基地へのダメージはなかったとCENTCOMは説明した。
イランはアメリカとの対立を深めている。イランのライシ大統領は14日、中国を公式訪問し、習近平国家主席と北京で会談したばかり。習氏もアメリカとの関係が悪化する中、核問題をめぐってアメリカと長年対立するイランの反米保守強硬派、ライシ大統領との連携を強化する姿勢を見せた。
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