絶対に食べておかねばならない 福岡の豚骨ラーメン「必須」3軒
福岡の人たちの日常に寄り添うラーメン
福岡の人たちの日常には、いつもラーメンが寄り添っている。仕事を終えた後にお腹を満たしたり、飲んだ後の締めに食べたり、時には家族で食べに出かけたり。具材もシンプルで飾り気もなく、能書きやこだわりも書かれていない、そんな日常食としてのラーメンが愛されている。
観光客が目指して行く店や、行列の出来る人気店など、福岡には数多くの人気豚骨ラーメン店がある。そんな中で長年愛され続けている老舗のラーメンは、ずっと福岡の人たちの生活とともにあった。そんな福岡の日常のラーメンをこれまでもご紹介してきたが、今回もそんなラーメン店を厳選した。これらのラーメンを食べずして福岡ラーメンは語れない。
元祖ワンタンメンの老舗『らーめん 博多荘』(1946年創業)
福岡随一の夜の歓楽街、中洲のど真ん中にある『らーめん 博多荘』(福岡県福岡市博多区中洲4-3-16)は、三代続く福岡屈指の老舗ラーメン店。戦後間もない1946(昭和21)年に創業。中洲で初めて豚骨ラーメンを出し、福岡でワンタンメンをいち早く出した老舗としても知られている。
もちろんこの店で食すべきは伝統のワンタンメン。ライトな口あたりのスープには軽く胡椒が入っていて後味もさっぱり。硬めに茹であげたストレート麺の食感も心地良い。やや厚めの皮のワンタンは食べ応えがあり満足度が高い。シンプルで飽きの来ない味わいで、毎日でも食べられそう。
伝説の味を今に伝える『博多 うま馬』(1953年創業)
1940(昭和15)年頃に博多で初めて誕生したラーメン屋『三馬路』の味を唯一受け継ぐラーメン店が、1953(昭和28)年創業の『博多 うま馬』(祇園本店:福岡県福岡市博多区祇園町1-26)だ。創業当初は修業先にちなみ『五馬路』の屋号を冠していたが、1994年より現在の屋号にて営業を行なっている。
博多初の豚骨ラーメンの姿は、現在の博多ラーメンの主流である白濁スープに極細麺という組み合わせとは異なり、濁りの少ない清湯スープと自家製平打ち麺を合わせた中華そば風。しっかり丁寧にアク抜きされたスープは臭みが一切なく、豚骨本来の旨味を感じることが出来る逸品だ。
酔客たちのお腹を満たす『博多中洲 大砲ラーメン』(1964年創業)
中洲にかかる春吉橋のほとり、国体道路沿いに佇む老舗が『博多中洲 大砲ラーメン』(福岡県福岡市中央区春吉3-12-37)。屋台の風情を感じさせる鰻の寝床のような狭い店は、いつも多くの客で賑わう。中洲や春吉で飲んだ酔客が締めに食べるオアシスのような存在だ。
ラーメンはライトな口あたりの豚骨スープに硬めに茹でた細ストレート麺。あっさりとした昔ながらの博多ラーメンだが、替玉や大盛は用意されておらず、餃子や焼飯などもない。チャーシューをつまみに一杯引っ掛けて、サクッと食べて締めるのがこの店の流儀だ。
いずれの店も福岡のラーメンを語る上で欠かすことが出来ない老舗ばかり。福岡でラーメンの食べ歩きをする時には、新しい店ばかりではなく老舗も立ち寄って欲しい。そうすることで福岡のラーメンがどのように進化、変化していったかを体感することが出来るはずだ。
※写真は筆者によるものです。
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