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Snow Man 札幌ライブ10万人 「推しカラーゆきだるま」で続く推し活効果 一方で波及格差も

鉄道乗蔵鉄道ライター
札幌ドーム(写真:Own CC BY-SA 3.0)

 2024年11月9日~10日にかけて人気男性アイドルグループSnow Man(スノーマン)のライブが札幌市内の大和ハウスプレミストドーム(札幌ドーム)で行われ、全国から延べ10万人のファンが押し寄せ、大きな話題となったことは、筆者の過去記事(Snow Man 札幌ライブ10万人で「深夜の特急列車」大混雑! 札幌ー旭川間では臨時特急の運行も)と(Snow Man 札幌ライブ10万人、芦別市に宿泊予約殺到も「ライブ後の足なく」大半がキャンセル!?)でも詳しく触れた。

 大きな話題となったスノーマンの札幌ライブであるが、こうしたいわゆる「推し活」による経済効果はライブ終了後にも続いているようだ。話題を呼んでいるのは札幌市東区の諏訪神社。この神社ではもともとあった雪だるまのおみくじをスノーマン9名それぞれのメンバーカラーを表す9色に塗り分け、インスタグラムに投稿したところ、ライブ前日の8日からファンが続々と訪れ始めたという。

 この諏訪神社は、地下鉄東豊線の北13条東駅を降りてすぐのところにあり、さらに地下鉄東豊線は札幌ドームの最寄り駅となる福住駅とも同じ路線ということもあり、ファンにとっては訪問がしやすかったのか、地元報道などによるとライブ終了後の12日になっても雪だるまのおみくじを求めるファンの姿が絶えなかったという。

話題の諏訪神社はJR札幌駅徒歩圏内、地下鉄でも一駅だ(Google Maps)
話題の諏訪神社はJR札幌駅徒歩圏内、地下鉄でも一駅だ(Google Maps)

 スノーマンの札幌ライブがあった週末は、8日にZepp Sapporoで緑黄色社会、9日には真駒内セキスイハイムアイスアリーナでback number(バックナンバー)のライブが行われるなど、札幌市内で人気バンドによるライブが相次ぎ、市内の宿泊施設は争奪戦となっていたことから、札幌市から約140km離れた旭川市に宿泊するファンもおり札幌―旭川間では臨時の特急列車も運行された。

 しかし、その一方で、札幌市から約110km離れた芦別市のホテルにも宿泊予約が殺到したが、ライブ後に芦別市に向かう列車がなく、交通手段がレンタカーなどに限られてしまったことから大半の予約がキャンセルになるなど、鉄道利便性による波及格差が表面化した。

 鉄道が便利なところの方が集客には有利であることから、大規模イベント開催時なども含めた経済効果を地方に波及させ、地方創生に結び付けていくためには、北海道の交通政策として鉄道のサービスレベル向上が不可欠ではないだろうか。

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。ステッカーやTシャツなど鉄道乗蔵グッズを作りました。

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