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Snow Man 札幌ライブ10万人、芦別市に宿泊予約殺到も「ライブ後の足なく」大半がキャンセル!?

鉄道乗蔵鉄道ライター
芦別市全景(写真:松岡明芳 CC BY-SA 4.0)

 2024年11月9日~10日にかけて人気男性アイドルグループSnow Man(スノーマン)のライブが札幌市内の大和ハウスプレミストドーム(札幌ドーム)で行われ、全国から延べ10万人のファンが押し寄せた。これに伴い札幌市内の宿泊施設は軒並み満室となり、一部では宿泊料金が通常の3~4倍程度となる1泊3万円程度に高騰したケースもあったようだ。こうしたことから、札幌市外に宿泊の予約を取るケースも多く、ライブ終了後、札幌駅から旭川や苫小牧方面に向かう列車が大混雑だったことは記事(Snow Man 札幌ライブ10万人で「深夜の特急列車」大混雑! 札幌ー旭川間では臨時特急の運行も)でも詳しく触れた。

 今回のSnow Manの札幌ライブでの宿泊施設の予約は、旭川や苫小牧などの有名都市だけではなく、札幌市から100km以上離れた旧炭鉱都市の芦別市にも殺到していたようだ。このライブで注目が集まったのは、芦別市の芦別温泉スターライトホテル。9月20日、ライブチケットの当落が発表された直後に北海道外の女性客から11月9日の予約が大量に入るという事態となりSNS上を賑わせる事態となった。しかし、同ホテル田中慎二社長のX(旧ツイッター)によると、その後、予約の大半はキャンセルとなり11月9日は道内客の予約がメインになったという。

 大手旅行サイトのエリア検索での札幌近郊エリアには、石狩・空知地方が含まれていることから、芦別市のホテルも札幌近郊として表示されたことが今回の予約殺到につながったようである。しかし、札幌駅から芦別駅に向かおうとした場合には、最終列車でも札幌駅を21時に発車する特急カムイ43号に乗らなければならず、その後、滝川駅で富良野行に乗り換えて芦別駅到着は22時30分となる。このため、レンタカー以外の手段でライブ終了後に芦別に向かうことが不可能だったことがその後のキャンセルに結びついてしまったのではないか。

 一方で、臨時の特急列車が深夜時間帯にも運行された旭川は、芦別よりも遠いにもかかわらずライブ終了後に宿泊先として選ばれ、実際に宿泊した方も多かったようだ。札幌―芦別間は約110kmなのに対して、札幌―旭川間は約140kmとなっている。こうしたことから、やはり鉄道が便利なところの方が集客には有利なようで、大規模イベント開催時の経済効果を地方に波及させるためには、臨時特急列車に接続する富良野方面への臨時列車の運行など、鉄道のサービスレベルの向上は不可欠と筆者は感じた。

札幌駅から芦別駅への最終列車(筆者スクリーンショットより)
札幌駅から芦別駅への最終列車(筆者スクリーンショットより)

(了)

鉄道ライター

鉄道に乗りすぎて頭の中が時刻表になりました。日本の鉄道全路線の乗りつぶしに挑戦中です。学生時代はお金がなかったので青春18きっぷで日本列島縦断修行をしてましたが、社会人になってからは新幹線で日本列島縦断修行ができるようになりました。ステッカーやTシャツなど鉄道乗蔵グッズを作りました。

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