弁護士試験に合格し、2千万円に上昇するといわれている小室圭さんの年収は、米国ではトップ何%に入るのか
秋篠宮ご夫妻の長女、眞子さんの夫小室圭さんが米国ニューヨーク州の弁護士試験に3度目の挑戦をし、ついに合格を果たした。それにより、年収は約2,000万円になると日本のメディアが報じているが、この年収は米国ではどの位置づけになるのだろうか?
トップ10%の年収グループ入り
経済政策の提言を行うシンクタンク経済政策研究所(EPI)の調査によると、2020年、トップ10%の年収グループの平均年収は約17万3,000ドル。現在の為替レート(1USドル=148円換算)では約2560万円に相当する。約2,000万円(約13万5,000ドル)になると報じられている小室さんの年収では米国のトップ10%の平均年収には及ばない。
もっとも、トップ10%のグループの内訳を見ると、トップ10%のグループのトップ半分のセグメントの平均年収が約22万3,000ドル(約3,300万円)で、ボトム半分のセグメントの平均年収は約13万4,000ドル(約1990万円)となっている。つまり、約13万5,000ドル(約2,000万円)という小室さんの年収はトップ10%のグループの中ではボトム半分のセグメントではあるものの、トップ10%のグループに入ることになる。
ちなみに、ボトム90%の平均年収は約4万ドルなので、トップ10%に入る小室さんの年収はその3倍超だ。
また、ピュー・リサーチ・センターの調査によると、米国のミドルクラス(中間層)の平均年収は、2010年の7万4,000ドルから、2016年は7万8,500ドルに、そして、現在では9万ドル(約1340万円)に上昇している。小室さんの年収は中間層の約1.5倍ということになる。
もっとも、家賃も物価も高いニューヨーク市である。NY Post紙は「ニューヨーク市で住まいを借りるには、少なくとも年16万ドル(約2370万円)稼ぐ必要がある」と報じている。約13万5000ドルの年収では少々足りない計算になるが、眞子さんと共働きすれば問題ないだろう。
トップ層ほど年収の上昇率も高い
ところで、さらに上を見てみると、トップ5%の平均年収は約34万3,000ドル(約5,080万円)、トップ1%の平均年収は約82万4,000ドル(約1億2,200万円)、トップ0.1%では約320万ドル(約4億7,400万円)だ。
米国の年収の上昇率を歴史的に振り返ると、年収がトップ層に行くほど、年収の上昇率が高いことがわかる。1979年〜2020年の間の年収の上昇率を比較した場合、トップ0.1%では389.1%、トップ1%では179.3%、トップ5%では119.4%、トップ10%では69.3%、それぞれ上昇したのに対し、ボトム90%の場合、28.2%の上昇に留まっている。
2020年度だけをとっても、トップ1%は年収が7.3%上昇したのに対し、ボトム90%は1.7%しか上昇していない。
また、米国の年間の総年収のうち、トップ1%が受け取っているシェアも大きく上昇している。トップ1%は、1979年では、年間の総年収の7.3%を受け取っていたが、それが2020年では13.8%に増加。一方、ボトム90%は、1979年は年間の総年収の69.8%を受け取っていたが、2020年ではその額は60.2%へと減少している。貧富の格差が確実に開いていることが浮き彫りにされている。
米国のネット証券会社の大手チャールズ・シュワブの調査によると、ニューヨーク市でお金持ちと考えられている純資産額は340万ドル(約5億円)、経済的に安心と考えられている純資産額は140万ドル(約2億1,000万円)。
弁護士としてスタートを切った小室さんが、これから、米国でどのようにキャリアを積み上げ、資産を築き上げていくか、注目されるところだ。
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