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子どもの安全を守るために親ができる4つのこと(3歳児編)~元保育士パパが教える【子どもの安全】

hirofuminice元保育士Webライター

子どもの安全は親や大人が守らなければなりませんが、子どもの成長につれて親がずっと一緒にいて守ることはできなくなります。したがって、子ども自身が「自分の身は自分で守る」ことができるようにしていくことが必要です。

子どもの安全を守るために親ができることを年齢別に解説していますが、今回は3歳児編です。3歳児は、0歳児から5歳児まで通う保育園では真ん中の年齢。赤ちゃんから成長し、だいぶお兄さん、お姉さんらしさが出てきますが、まだまだ援助が必要な年齢です。しかし、援助するとともに年中、年長、小学生に向けて自分で考える力やチャレンジする意欲を育てていくことが必要な年齢でもあります。3歳の子どもの安全を守るために、親が守ることと伝えていくことを解説しますので、ぜひ参考にしてください。

3歳児の特徴

3歳児の一般的な特徴を紹介します。子どもの成長・発達には個人差がありますので、お子さんとは少し発達の度合いが異なるかもしれません。参考としてお読みください。

  • 自分の気持ちや思ったことを話し、相手の言うことも理解し、人とのコミュニケーションがしっかりとできるようになります。
  • 自分でできることも増え、大人と同じような生活ができるようにもなるでしょう。
  • 3歳児では2歳以下の子供に比べると月齢による違いの幅が狭くなり、子ども達1人ひとりの個人差がよりはっきりしてくる年齢です。

3歳児の特徴① 身体・運動機能の発達

3歳児は運動機能とともに脳機能も発達することで、段々複雑な動きもできるようになる年齢です。ボール遊びも、投げるだけではなくキャッチしようとしたり、サッカーをしたりなど少しずつ遊びが幅広くなっていきます。園庭や公園では、滑り台、ジャングルジム、ブランコなどの大型遊具も1人で楽しみ、より活発になるでしょう。

また、手先や指先が器用になり、生活面ではボタンをはめる、シャツの裾を入れるなど身支度を整えることができるようにもなります。食事では箸を使えるようになり、食べこぼしも少なくなるでしょう。

3歳児の特徴② 言葉・知能の発達

3歳児になると言葉の発達が大きく、接続詞を使って単語をつなげたり助詞を使ったりして、思ったことを言葉にできるようになります。親子の会話もスムーズになり、話すことが楽しくて自分からいろいろなことを話したり質問したりする場面が増えるでしょう。知育面では、数や大きさなども少しずつ理解できるようにもなる年齢でもあります。

3歳児の特徴③ 社会性・基本的生活習慣の発達

2歳頃から芽生えた自我がさらに発達し、自分の意思をしっかりと自覚し、したいこともやりたくないことも言葉や態度で表現するようになります。少しずつ相手の気持ちが理解できるようにもなりますが、気持ちのコントロールはまだ難しい場面が多いでしょう。

3歳児の安全面で注意すべき4つのこと

一般的な3歳児の特徴を踏まえて、安全面において注意すべきことを4つ紹介します。0~2歳児と比較すると親が注意すべきことは少なくなるので、親は楽になるでしょう。しかし、過信が油断につながり、思わぬ事故が起きることもあります。あまり口うるさくなってもよくありませんが、安全面については繰り返し伝えて子どもがよく理解し、気を付けて遊ぶ意識を育てていくことが大切です。

3歳児の安全面で注意すべきこと① 転倒

3歳の子どもの運動機能はしっかりと発達しているので、転倒する危険もかなり少なくなります。しかし、いろいろなことができるようになった分自信が付き、自分の力を過信してしまうこともあるので要注意です。言い聞かせれば理解できる年齢なので、遊ぶ前に危ないことや気を付けて遊ぶことをしっかりと伝えるようにしましょう。伝えても遊びに夢中になると忘れたり気持ちが大きくなってしまったりすることもあるので、親も「伝えたから大丈夫」と過信せず、よく様子を見守り、必要であれば声をかけることも必要です。

3歳児の安全面で注意すべきこと② 衝突

2歳児以上に走るスピードが速くなるため、衝突したときの衝撃やけがのリスクもさらに高まります。「周りをよく見て気を付けること」「走るときはよそ見をしないこと」「人がいるところでは走らない、またはスピードを落とすこと」などを伝えましょう。

自ら危険を回避する力や、危ないと思ったら咄嗟によける反射神経を育てることも重要です。したがって、ケガのリスクを回避して人が多いところに出かけたり遊ばせたりしないようにするのではなく、人が多いところでも遊ぶ経験を積んで危険な場面を体験することも必要でしょう。しかし、大けがをしたりさせたりすることがないよう親の言葉かけや注意力が大切です。

3歳児の安全面で注意すべきこと③ 落下

2歳児の記事でも解説しましたが、1人で階段の上り下りをするときに慌てたり滑ったりして階段から落ちる可能性もあるので、気を付けて階段を上り下りするよう日頃から声をかけましょう。ベランダや公園など高い場所では、絶対に柵に上らないことを教えていくことも大切です。

3歳児の安全面で注意すべきこと④ 迷子

3歳は、まだ子どもだけで出かけることはなく、必ず大人と一緒に出かけるでしょう。しかし子どもがしっかりしてきた分、外出先で親が油断して目を離してしまうことがあります。好奇心旺盛な子どもは自分の好きなものや興味があるものを見つけると、ついそちらに行ってしまうこともあるので要注意です。人ごみや広い場所で、親が少し目を離したすきに迷子になってしまうこともあるので子どもから目を離さないことと、親から離れないようよく言い聞かせることを心がけましょう。

まとめ

3歳児は自分でできることが増えて意欲や自信が増す時期なので、親がなんでもやってあげるのではなく子どもの意思を尊重し、いろいろなことにチャレンジできる環境を整えることが大切です。しかし、その中には多少の危険もあり得るため、親は「子どもが安全にのびのびと楽しめること」と「子どもの安全を守ること」の両方が求められます。そのためには親が子どもと一緒に楽しみ、様子を見守りながら必要な言葉かけや援助をすることが必要でしょう。子どもはあっという間に大きくなるため、一緒に過ごせる時間はわずかです。子どもが安全に過ごせる配慮をしながら、親子の時間を楽しんでください。

元保育士Webライター

元保育士で、現在はフリーランスとしてWebライターのほか、リトミックや親子遊びの指導など幅広く活動しています。保育士やリトミック指導のスキルや知識、父親としての子育て経験を基に、子育てや保育に関する情報を発信していきます。

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