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絶対に食べておかねばならない 西麻布のラーメン「基本」3軒

山路力也フードジャーナリスト
西麻布の夜を締めるならココだ。

西麻布の夜を締めるのに食べるべきラーメンとは

多くの飲食店が集まる街「西麻布」。
多くの飲食店が集まる街「西麻布」。

 六本木通りと外苑西通りが交差する西麻布交差点を中心に、多くの飲食店が集まる街「西麻布」。かつては麻布霞町、麻布笄町と呼ばれていたこの一帯は、華やかに発展した六本木と比べると、通りを一本入れば今も住宅があり落ち着いた雰囲気に包まれている。

 そんな西麻布には多くの飲食店が集まっており、夜になると賑やかな表情になる。西麻布で食事やお酒を楽しんだ後の締めにはやはりラーメン。今回は数ある西麻布のラーメン店の中から、締めにふさわしい基本中の基本と言えるラーメンをご紹介しよう。

麻布エリアで締めの絶対王者『麻布ラーメン』(1964年創業)

古き良き屋台の味を楽しめる『麻布ラーメン」。
古き良き屋台の味を楽しめる『麻布ラーメン」。

 西麻布交差点の外苑西通り沿い、広尾方面に行ってすぐの場所に煌々と輝く黄色い看板。麻布界隈に馴染みのある人ならば誰もが知る店が『麻布ラーメン』(西麻布店:東京都港区西麻布4-1-5)。1964年に麻布十番で屋台として創業。本店は南麻布にあり、支店は全て港区内にあるというドミナントチェーンだ。

 乳化した豚骨スープに醤油ダレ、きめの細かな背脂がビッシリと浮かぶ、古き良き東京の屋台ラーメンのスタイル。キリッとした醤油の塩気を背脂の甘みが丸く包み込む。しっかりと味の染みたチャーシューは噛み締めるごとに肉の旨味が広がる。朝6時まで営業しているので遅くまで飲んでいても安心だ。

博多の味を今も忠実に守る『博多麺房 赤のれん』(1978年創業)

博多ラーメン元祖の味を今に受け継ぐ『博多麺房 赤のれん』。
博多ラーメン元祖の味を今に受け継ぐ『博多麺房 赤のれん』。

 夜の六本木通りで人だかりが出来る行列店がが『博多麺房 赤のれん』(西麻布本店:東京都港区西麻布3-21-24)。博多ラーメンの元祖と呼ばれる福岡の老舗ラーメン店『赤のれん』の味に惚れ込んだ店主が、暖簾分けという形で1978年に創業。都内に進出した博多ラーメンとしては草分け的な存在だ。

 五右衛門釜を使って大量の豚骨のみを炊き出し、毎日継ぎ足して作る豚骨スープは、臭みはまったくなく滑らかで味わいに深みがある。修業先の麺を忠実に再現したという平打ち麺も歯切れの良い食感がクセになる。創業以来変わることのない博多ラーメンの原点を今も味わうことが出来る。

食欲そそる香ばしい揚げネギ『かおたんラーメン エントツ屋』(1983年創業)

屋根の上の煙突が目印の『かおたんラーメン エントツ屋』
屋根の上の煙突が目印の『かおたんラーメン エントツ屋』

 屋根の上に立つたくさんの煙突は西麻布のランドマーク。『かおたんラーメン エントツ屋』(東京都港区南青山2-34-30)は1983(昭和58)年の創業。店の看板には「かおたん=高湯」の文字と共に「中国福建省の高級スープ」の文言が誇らしげに躍っている。赤坂には本格的な中国料理店も出店している人気店だ。

 豚のゲンコツ、背ガラ、鶏ガラをじっくり丁寧に炊いたスープは、中国のスープをベースにしつつも中国人シェフやマレーシア人シェフなどの協力も得て、店主が創業時より試行錯誤を続けてきたオリジナル。台湾産赤ネギを使った香ばしい揚げネギとネギ油の香りと口で弾ける食感が、深夜の食欲をさらにかきたてる。

 今回ご紹介した3軒は、西麻布のラーメンを語る上で欠かせない名店ばかり。他にも西麻布には美味しいラーメン店があるので、まずはこの基本とも言うべき3軒を制覇してから、西麻布のラーメン探索の旅へと出て欲しい。

※写真は筆者によるものです。

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フードジャーナリスト

フードジャーナリスト/ラーメン評論家/かき氷評論家 著書『トーキョーノスタルジックラーメン』『ラーメンマップ千葉』他/連載『シティ情報Fukuoka』/テレビ『郷愁の街角ラーメン』(BS-TBS)『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日)『ABEMA Prime』(ABEMA TV)他/オンラインサロン『山路力也の飲食店戦略ゼミ』(DMM.com)/音声メディア『美味しいラジオ』(Voicy)/ウェブ『トーキョーラーメン会議』『千葉拉麺通信』『福岡ラーメン通信』他/飲食店プロデュース・コンサルティング/「作り手の顔が見える料理」を愛し「その料理が美味しい理由」を考えながら様々な媒体で活動中。

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