結果を出せない人の「年末年始」の過ごし方 本当に「休み方改革」は必要なのか?
■結果を出すための公式を知っているか?
結果を出せない人は、どんな年末年始の過ごし方をしているのだろうか。若い人はもちろんのこと、ベテラン社員も同じだ。これからの時代、長期休暇を「完全休暇」と受け止め、何となく時間を浪費していたら確実に「AI置換人材――AIに置換される人材」になっていくことだろう。
ぜひとも知っておいてほしいことがある。日本の労働環境は、一見して理想的とも思える変化が起きている。総労働時間はかなり短くなった。週休三日制の導入に向けた動きなど、働き方改革は着実に進行中である。
これらは社会全体のワークライフバランスを重視する傾向と、若者たちの働き方に対する新しい価値観を反映している。とはいえ、私はここに大きな矛盾が潜んでいると思っている。それは日本の労働生産性が、他の先進国と比較しても依然として低い水準に留まっていることだ。
私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントだ。当然のことながら「働いた時間」ではなく「結果」に焦点を合わせている。
しかし結果を出すには、「創意工夫×労働時間」を頭に入れておく必要がある。つまり相当な創意工夫をしなければ、労働時間を削減した分だけ結果が落ちる、ということだ。
■「休み方改革」を意識していい人とは?
よく考えてほしい。
・入社1年目 ……定時後遊ぶ。週末遊ぶ。ゴールデンウィークや冬休みなどの長期休暇も遊ぶ。
・入社5年目 ……定時後遊ぶ。週末遊ぶ。ゴールデンウィークや冬休みなどの長期休暇も遊ぶ。
・入社10年目 ……定時後家族のため。週末家族のため。ゴールデンウィークや冬休みなどの長期休暇も家族のため。
・入社20年目 ……定時後家族のため。週末家族のため。ゴールデンウィークや冬休みなどの長期休暇も家族のため。
・入社30年目 ……定時後自分のため。週末自分のため。ゴールデンウィークや冬休みなどの長期休暇も自分のため。
・入社40年目 ……定時後自分のため。週末自分のため。ゴールデンウィークや冬休みなどの長期休暇も自分のため。
……このように自分のプライベートの時間を自分や家族のためだけに費やし続けるとどうなるか? 創意工夫する力がいっこうに上がらない。労働時間を減らした分だけ、結果は下がり続けるに決まっている。
だからこそ、年末年始のような長期休暇は、単なる休息期間ではなく、自己研鑽と創意工夫のための重要なチャンスと受け止めなければならない。ただ時間を浪費するのではなく、どのようにしてその時間を価値あるものに変えるか(未来への投資)が問われている。
世の中には「働き方改革」という表現の他に、「休み方改革」という言葉も登場している。すでに日本人一人当たりの労働時間はかなり減っているなか、労働力人口は今後急減することが明らかなのにもかかわらず、である。
休むことで自然と生産性が上がる人は、すでに限界まで創意工夫し、かつ長時間労働を強いられている人だけだ。それ以外の人は、休暇を利用して自分をアップデートする工夫を絶え間なくやっていく必要がある。
<参考記事>