筆者による受賞コメント：１月のＭＶＡに選んでいただき、大変うれしく感じております。スポーツのドラマというものは「試合」に限られたものではないと思っています。いろんなところにいろんなドラマ、いろんな人間模様が隠されている。家本主審への取材を通じ、そうあらためて感じることができました。常に好奇心を持ち、目を配り、隠れているものを掘り出していく努力をしていきたいと考えております。

（二宮寿朗）

選出理由：読ませる文章力で、普段は取り上げられることの少ない審判に焦点をあてています。「手を振った」という一見些細な発見から、かつて批判を浴びたレフェリーの変化と思いが強く伝わってきます。

筆者による受賞コメント：恥ずかしい話ですが、高遠さんの話を伺うまで、日本の血税でイラクの母子病院が作られたこと、それが見るも無惨に破壊されたことを知りませんでした。様々な意見を論じる前に、まずは現状を知ること。その大切さを、今回のインタビューで改めて痛切に感じました。そういう情報をしっかり提供せよという、叱咤激励として、今回のMVAをお受けします。ありがとうございます。

（江川紹子）

選出理由：日本の人たちは情報鎖国の中にあるのではと訴える高遠菜穂子さんへのインタビュー。「できるだけ多角的な情報を集めながら、この難しい情勢を、自分自身でもしっかり考えていきたいと思う」と結び、読者に自ら考える材料を提示しています。

筆者による受賞コメント：初めて三浦知良選手にインタビューをしたのは、1992年秋のことでした。以来23年間、断続的に取材をしてきました。49歳を迎えてもなお現役選手でいられるのは、今回描いた不断の努力があればこそ。引退の日までカズを追い続けたいと思っている私にとって、今回の受賞は大きな励みになりました。ありがとうございました。

（一志治夫）

選出理由：選手と関係を築き、肉迫できる取材力を持つ筆者だからこそのレポートで、動画と豊富な画像がついた読み応えのある一本です。見出しの「なぜ引退しないのか」に対する答えが、記事全体を通して浮かび上がってきます。

筆者による受賞コメント：紛争地域の安定化には、国家だけでなく民間含めた国際社会の関与が重要です。いくらか大げさに伝わった面もありましたが、民間の役割が話題になったのは意義あることだと思います。これを機に、ソマリア沖の海賊問題について多くの方が意識して頂ければ幸いです。

（dragoner）

選出理由：ネットで話題のニュースの真偽を公開されているデータから検証したタイムリーな発信です。功績を認めつつ、改めて今後のために今何が必要かを考えさせられる一本です。

筆者による受賞コメント：自主興行の開催も、北斗晶さんからの手紙をはじめ仲間や先輩からの嬉しいサプライズも、また最近になって懐かしい人からの連絡や再会の機会が増えたことも、「すべては、がんになったことがきっかけ。がんに感謝ですね」と亜利弥`（ありや）選手は言います。亜利弥`選手のこの静かで芯の通った強さは、彼女の資質プラス、格闘家人生20年で培われた人格であり、財産だと思います。そして、がんを克服する上での武器になってほしいと願います。これからも、選手にとどまらず格闘技に携わる「格闘人（かくとうびと）」たちにお話を聞き、その思いや熱をみなさんにお伝えできればと思います。

（藤村幸代）

選出理由：ステージIVの乳がんと闘う女子プロレスラー・亜利弥`さんの「誰かを勇気づけることができたら」という思いが伝わる発信です。北斗晶さんからの手紙は、継続して取材していたからこそ書くことが出来たサプライズであり、読み手にとっても勇気づけられる内容でした。この記事の前に掲載されたインタビュー前編、後編と併せての受賞です。

筆者による受賞コメント：人手不足や内定率の上昇など、統計上の現象と、現実の職場の実感は大きく食い違っています。「統計は嘘をつく」というのはよく言われる話です。労働市場についても、こうした食い違いの実態と原因を示したいと考えました。

（今野晴貴）

選出理由：雇用・労働問題の専門家として、発表された数字をどう読むか記したコメントです。記事だけでは読み取れない異なる視点を提供しています。