博多の焼き鳥は「豚バラ」? 福岡で必ず食べたい豚バラ3選!
福岡は日本一の「焼き鳥の街」
福岡の名物料理といえば、水炊き、もつ鍋、ラーメン、うどんなどを思い浮かべる人も多いだろう。しかしながら、忘れてはいけないのが「焼き鳥」だ。人口10万人あたりの焼き鳥店店舗数で、堂々の日本一を誇るのが福岡県。福岡人にとって、焼き鳥はいわばソウルフードと言っても良い存在なのだ。
福岡の焼き鳥文化は他県と比べても実に個性的だ。焼き上がった焼き鳥は酢ダレのかかった生キャベツの上に乗せられる。様々な野菜を肉で巻いた「野菜巻き」や、脂を落としながら何日もかけて焼いてぐるぐると巻く「鶏皮」など、福岡ならではの串も少なくない。
その中でも福岡人がこよなく愛する逸品が「豚バラ」。焼き鳥店なのに豚肉と思うなかれ。福岡では串で焼けばなんでも焼き鳥なのだ。今回は数ある焼き鳥店の中から、絶対に食べておくべき絶品の豚バラを厳選した。
豚バラに生キャベツ発祥の店『天下の焼鳥 信秀本店』
福岡の焼き鳥店でよく見られるのが、甘酸っぱい酢ダレのかかったざく切りの生キャベツ。その上に焼き上がった串を次々と乗せていくのが博多スタイルだが、その発祥の店が『天下の焼鳥 信秀本店』(福岡県福岡市博多区下川端町8-8)。創業は1964(昭和39)年と、60年近くにわたり愛されている老舗だ。
豚や鶏は福岡県産のものを使い、備長炭を使って丁寧かつ豪快に焼き上げる。やや小ぶりの豚バラは、肉質もよく脂の乗りも良い。串焼きのメニューは40種類ほどあり、ミニトマトのバラ肉巻きなどもこの店から生まれたメニュー。カウンターのネタケースの中から好きなものを選ぶのがまた楽しい。
豚バラ文化を世界へ広げる『焼とりの八兵衛』
1940(昭和15)年、福岡県糸島で精肉店として創業し、1983(昭和58)年に精肉店の肉を使った焼き鳥店として開業したのが『焼とりの八兵衛』(前原本店:福岡県糸島市前原中央3-20-5)だ。「BUTABARA TO THE WORLD」をコンセプトに掲げ、2014年からは海外にも進出。現在は本店の他に福岡市内6店舗、さらに東京やハワイにも店舗を構える人気店だ。
綺麗な焼き目の豚バラは塩を振って備長炭で焼き上げ、仕上げに霧吹きで純米酒を吹き付ける。豚肉の旨味と香ばしい香りが食欲を喚起し、思わずまたもう一本と頼んでしまう逸品。40年間継ぎ足したタレで焼く焼き鳥や、えんどう豆をコロッケにした串揚げや、和牛すき焼き串などの創作串も必食だ。
「令和史上最高傑作」を自負する豚バラ『笑伝』
老舗焼き鳥店がひしめく福岡で、創業は2018年と歴史の浅い店ながら、人気店の仲間入りを果たしたのが『博多魚菜と串焼き百珍 笑伝(えでん)』(本店:福岡県福岡市博多区店屋町2-20)。2021年には春吉に2号店を出店するなど、その勢いは止まるところを知らない。
長崎出身の店主は、地元雲仙や島原の食材を福岡の人たちに伝えたい、という思いで創業。長崎のブランド豚「雲仙スーパーポーク」を使った自慢の豚バラは、「令和史上最高傑作」を自負する自信作。厚めにカットされた豚肉の食感と、深みのある味わいを堪能出来る逸品。豚バラに合わせたオリジナルビール「バラガー」と一緒にどうぞ。
今回ご紹介した3軒以外にも、福岡には美味しい豚バラを提供する店がたくさんあるので、まずはこの3軒から食べ歩きを始めて、自分好みの豚バラを見つける旅に出て欲しい。
※写真は筆者によるものです。
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