締めに絶対食べたい 福岡の居酒屋ラーメン「実力派」3軒
専門店以外でも美味しい福岡のラーメン
「ラーメンの街」として知られる福岡の居酒屋には、締めのメニューとしてラーメンを出している店も少なくないが、ラーメン好きが多い街だからこそ、そのラーメンにも手が抜けない。結果として、ラーメン専門店も顔負けの絶品ラーメンに出会えることがある。
福岡のラーメンを語る上で、ラーメン専門店だけを食べていてはいけない。前回は美味しい締めのラーメンを提供する居酒屋をご紹介したが、今回も美味しい料理やお酒を楽しんだ後に食べられる、専門店顔負けの本格的なラーメンを出す店を厳選してご紹介しよう。
黄金色に輝く極上スープ『大衆中華酒場 六根』
飲食店が数多く集まる福岡屈指の飲食エリア「大名」に、2021年のオープン以来人気を集めている中華居酒屋が『大衆中華酒場 六根』(福岡県福岡市中央区大名1-10-6)だ。数々の人気店を立ち上げてきた店主が自ら厨房に立って、カジュアルな雰囲気の中で本格的な中華料理を楽しめる店だが、締めのラーメンは中華系ではなくラーメン専門店のアプローチで作る実力派。
元来ラーメン好きである店主が、知己のラーメン店主のアドバイスを受けて完成させた塩ラーメンは、その名も「大名ゴールド」。鶏のふくよかな旨味が溢れる黄金色のスープに、地元の人気製麺所『製麺屋慶史』にオーダーしたオリジナル麺を合わせたもの。鶏油をベースにした香味油の香りが食欲をそそる、福岡でも屈指の出来の塩ラーメンは、ランチタイムでも提供され人気を集めている。
博多第3の豚骨こっさりラーメン『食堂 頂サン』
地元密着型の飲食店が多いエリア「美野島」に、2020年オープンした店が『食堂 頂サン』(福岡県福岡市博多区美野島1-9-7)。埼玉県で炉端居酒屋やバルなどを経営している店主が、自らのルーツである福岡の地に乗り込んで串焼きをリーズナブルに楽しめる居酒屋を開業。炭火で焼き上げる串焼きも本格派なら、ラーメンも本気の一杯を提供している。
従来の博多ラーメンや、昨今話題を集めるクリア豚骨ラーメンに次ぐ「博多第3の豚骨ラーメン」として、こってりとあっさりの中間である「こっさり味」を提唱。半濁した豚骨醤油スープの上には細かな背脂がビッシリと浮いて、甘みとコクをプラス。中太の縮れ麺が背脂スープと絶妙に絡み合う。口当たりはこってり、食後感はあっさりの、まさに「こっさり」な豚骨ラーメンは、飲んだ締めにピッタリだ。
滋味溢れる味わいの鶏そば『とりやき八』
薬院駅と薬院大通駅の中間あたり。路地裏にひっそりと佇む洒脱な作りの人気店が『とりやき八 薬院店』(福岡県福岡市中央区薬院3-13-11)。鹿児島産「さつま知覧どり」に魅せられた店主が、知覧どりの専門店『とりやき八』を2008年に大橋で創業。2015年にオープンした薬院店は、コの字型のカウンターで知覧どりを部位ごとに目の前で焼き上げてくれる、焼鳥ならぬ「とりやき」を楽しめる店だ。
親子丼やそぼろ丼、さらにはホットサンドと、締めのメニューがどれも絶品揃いで選ぶのに迷ってしまうが、やはり食べて欲しい逸品が「鶏そば」。鶏の滋味あふれる清湯スープは角がなく優しく丸い味わい。具が乗らない「かけラーメン」だからこそ、そのスープの味わいをストレートに感じることが出来る。醤油と塩から選ぶことが出来るのもまた迷ってしまう。
今回ご紹介した3軒はいずれも人気店なので、事前に予約しておくことが賢明だ。また、居酒屋や飲食店としての業態なので原則としてラーメン単体でのオーダーは出来ない(ランチなどで提供している場合もあるので、要問合)。美味しい料理とお酒を堪能した後で、締めにぜひラーメンを堪能して欲しい。
※写真は筆者によるものです。
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