発見。明治時代にもあった朝鮮式焼肉の礎
一本前の原稿でも触れたが、年末に「「日本の焼肉の歴史は戦後から」は本当なのか」という原稿を書いた。
これまで一般的に言われていた日本の焼肉の歴史は「1946(昭和21)年に創業した東京「明月館」、大阪「食道園」から」というのが定説だった。しかし両店とも創業当時はあくまでも「朝鮮料理店」であり、現代でイメージされるような「焼肉店」ではなく、後に焼肉も提供することになる、朝鮮料理店/冷麺店だと考えたほうが自然だ。
「元祖」というくくりなら、「現存する限り」などの註釈をつけるべきだが、焼肉の歴史においてあまりそういう記述は見かけない。公的な資料が少ない大衆文化である飲食店の歴史や古いメニューの検証は非常に難しいのだ。
口伝頼みでは、思い込みや勘違いで歴史が作られてしまうことが多いし、実際1946年の時点では明月館も食道園も現代に続くような「焼肉店」と言い切るのは難しい。
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