4-3-3化が進むJリーグ。気になるピッチの4箇所で発生するウイング対SBの関係
FC東京、川崎フロンターレ、サガン鳥栖は、今季布陣を4-3-3に代えてJリーグの戦いに臨んでいる。3-2-2-2が予想されたヴィッセル神戸もACLに続きJ1の初戦でも4-3-3を使用した。さらに、横浜F・マリノス、清水エスパルス、横浜FCも、ウイングプレーヤーをフィーチャーした4-2-3-1を使用する。
昨季、横浜FMがJ1を制し、そこで右ウイングとしてプレーした仲川輝人がMVPに輝いた。その波及効果だと思われるが、遅まきながらと言うべきか、それまでけっして攻撃的ではなかったJリーグのサッカーに、潮目の変化が訪れているように見える。
ウイングをフィーチャーすれば、サイドアタッカーは明確に2人となる。同じスタイルのチーム同士が戦えば、ウイング対サイドバック(SB)の構図が、片側2箇所、両サイドで計4箇所発生する。サッカーを観戦する上でこれは肝になる点だ。
4-3-3はその昔、オランダサッカーやその流れを汲むバルセロナの定番だった。攻撃的サッカーを代表する布陣とされたが、全世界的な流れとはならなかった。当時のサッカーの傾向が守備的だったこともあるが、4-3-3はよく言えばカリスマ性のある奇特な、悪く言えば能天気で非現実的なサッカーとされていた。
そうした中でSBは年々攻撃的になっていった。専守防衛が主な任務で、マイボールに転じてもセンターバックと共に最終ラインを形成したこれまでから、立ち位置を上げ、攻め上がりの回数を増やしていった。
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