Yahoo!ニュース

ミャンマー相手に両CB吉田麻也と板倉滉が狭い間隔で対応した日本代表

杉山茂樹スポーツライター
ミャンマー戦に先発した両CB。板倉滉と吉田麻也(写真:岸本勉/PICSPORT)

 試合をスタンドで観戦するとき、一応記者なので、とりあえずノートに、ピッチに実際に描かれている両軍の布陣図を写し取ってみる。4-2-3-1、4-3-3、4-4-2。4バックはこの3種類の布陣が主流になるが、たとえば同じ4-2-3-1ひとつ取っても、チームによって微妙な違いがある。

 1トップ下のポジションは、その代表的なものになる。FW的なのか、MF的なのか。高めなのか低めなのか。2トップに近いのか。まずは目を凝らしてみる。だが、パッと見で、それ以上に特徴が分かりやすいのが、2人のセンターバック(CB)の距離感だ。試合の間、両者はどれほどの距離感を保っているか。

 15mなのか、20mなのか、25mなのか。チームによって、あるいはコンビによって、これは微妙に違う。4バックのサンプルは無数にあるので、両者の幅が狭いか、広いかを瞬時にイメージすることができる。

 視角の鋭いフクダ電子アリーナの上階から10-0で大勝したミャンマー戦の日本はどう見えたか。先発したCBコンビ、吉田麻也と板倉滉の間隔は狭かった。こちらのイメージの中にある平均値より、90分間を通して、いつの場合も狭かった。

 なぜ両者の距離が気になるかと言えば、狭くなればなるほど、それに釣られるように両サイドバック(SB)が最終ライン付近に下がるからだ。

この記事は有料です。
たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバーをお申し込みください。

たかがサッカー。されどサッカーのバックナンバー 2021年5月

税込550(記事4本)

※すでに購入済みの方はログインしてください。

購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。
スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

杉山茂樹の最近の記事