『スターウォーズ』の物語の原点!見た気になれる【新三部作(その2)】「クローン戦争」】
さて前回の【EP1】「ファントム・メナス」に引き続き、今回は【EP2】「クローン戦争」をご紹介します。今回のダークサイドは「分離主義者」を仕込み、共和国は分裂による戦争の恐怖に覆われてゆきます。そしてアナキンには10年越しの思いを叶えるアミダラとの運命の恋が始まります…!
【EP2】は政治的陰謀の話が多くちょっとややこしかったりもするのですが、まあできるだけ分かりやすく書いていますので、臆せずいってみてくださいませ。
【EP1】の十年後、共和国分裂の危機が訪れます。数千の星が分離独立を表明したんですね。「戦争が起こるかも」という恐怖から、議会・元老院に「共和国軍の創設」という議案が提出されます。今の日本とやけに似てますねー。女王の任期を終え有力な元老院議員となったアミダラが「力ではなく話し合いを」と主張し続ける中、彼女の暗殺未遂事件が発生。盟友で元老院議長のパルパティーンは、オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカー(ヘイデン・クリステンセン)の師弟コンビに彼女の身辺警護を命じます。
ここで小ネタをいくつか。
ジェダイはそのほとんどがイギリス人俳優です。【旧三部作】のアレック・ギネス、【新三部作】のリーアム・ニーソン、ユアン・マクレガー、銀河帝国皇帝のラスボス、ダース・シディアスも実はそうです。イギリスは威厳のあるおっさん、爺さんの宝庫なんですねー。そしてこの【EP2】に登場する、クリストファー・リー演じるドゥークー伯爵もそのひとり。たっぱのあるかくしゃくとした爺さんで、ライトセーバーの殺陣とかめちゃめちゃカッコいいです。ドゥークー伯爵は銀河共和国内部の腐敗に失望して辞めた元ジェダイで、分離主義者をまとめて共和国を揺るがしています。
そんな中、【EP1】で初登場した黒人のジェダイが、サミュエル・L・ジャクソン演じるメイス・ウィンドゥです。「暗殺未遂の裏にはドゥークー伯爵がいるのでは」と言うアミダラに対し、「ナブーの月のスパイス掘りの仕業」と威厳たっぷりに意味不明なボケをかましていますが、『フォースの覚醒』に登場する黒人のフィンはこのメイスの関係者じゃなかろうかと、私はにらんどります!違っても責任は持ちませんが!
さて初恋の人アミダラとの十年ぶりの再会に舞い上がるアナキンは、いいとこ見せようと「俺が犯人を捕まえてみせます!」としゃしゃり出まくり。オビ=ワンはこういうアナキンをいさめながらヨシヨシしてやれる包容力抜群の師匠なのですが、才能故に傲慢なアナキンは時に師匠を小バカにする発言も連発。ふたりが実行犯と繰り広げるスピーダーの追っかけっこでも、無謀運転するやら飛び降りるやらでやることが無茶苦茶なアナキンに、オビ=ワンは振り回されっぱなしです。
捕えた実行犯から証拠を辿り、ことの真相は惑星カミーノにあると踏んだオビ=ワンは、宇宙一のクローン技術を持つというその星へ向かいます。そしたら到着早々、「ご依頼のものは期日通りに」なんて言われちゃうんですね。何者かが「ジェダイ評議会」の名を騙り、共和国軍用のクローン人間の大量生産を依頼をしていたのです。クローンは外面は原型である遺伝子のボディをコピーし、内面は自我を取り除いて、どんな局面でも指令通りに動くよう作られています。その原型となったのが屈強な賞金稼ぎジャンゴ・フェット。彼がアミダラ暗殺未遂の真犯人だと見抜いたオビ=ワンは、逃げる彼を追って分離主義者の本拠地、惑星ジオノーシスへ。そこにはドゥークー卿と【EP1】の通商連合の連中がおり、結託して強力な軍隊を作っていたのです。そしてオビ=ワンは彼らに囚われてしまいます。
一方、パドメ・アミダラは引き続き護衛するアナキンとともに、故郷ナブーの湖水地方へ身を隠すことに。風光明媚な土地で二人きりになると、アナキンはアミダラにそれまで以上の猛アタックを開始、アミダラも「いけないわ」とかいいながら受け入れてしまいます。アミダラの豪華な衣装は【新三部作】の大きな見どころなんですが、このあたりの彼女の衣装は、「政治家」らしい威厳ある豪華さとは異なり、女性的なふわふわとキラキラが満点で露出度も高め。無意識にアナキンを誘ってたんでしょうか。やるな、アミダラ。
ところがここにきて、アナキンは悪夢にうなされるようになります。フォースの強すぎる勘が、母の危機をキャッチしてしまったんですね。マザコンのアナキンは辛抱たまらず、アミダラを連れて故郷タトゥイーンへ。案の定母親は砂漠のならず者にさらわれて行方不明になっており、アナキンの必死の捜索で発見するものの時すでに遅し。激しい悲しみと怒りに飲み込まれたアナキンは、母を殺したやつらを皆殺しにしてしまいます。あいつらは獣だ。だから殺してやった。僕はジェダイだ。自分が恥ずかしい。アナキンは善と悪の間で揺れまくります。
一方、ジオノーシスの事態を知った銀河共和国では、元老院議員が一気に「クローン軍の創設」へと傾きます。こんなヤツに頼むか?!って思いますが、アミダラの代理を務めるアホのジャージャー・ビンクスが上手く乗せられて動議を提出、パルパティーン議長に「非常時大権」が与えられ、正規軍の創設が決定してしまいます。
そしてオビ=ワン救出に向かったアナキンとアミダラは、ドゥークー伯爵にまんまと捕まり、3人揃ってグラディエーター的な闘技場で怪獣に食わせるという形で処刑されることに。巨大なワニっぽいのやサイっぽいのカマキリっぽいのが荒れ狂う中、救援のジェダイ軍団とクローン軍が乱入し、大戦闘が始まります。このさ中、ジャンゴ・フェットが黒人ジェダイのメイス・ウィンドウに殺され、それを見た息子(ってかクローン)のボバは「共和国憎し!」の大人に育ち、【EP5】で帝国に加担することになります。
形勢不利と見たドゥークー伯爵は、「“最終兵器”の設計図を守るためには、惑星コルサントの“主(あるじ)”に届けねば」と戦いから抜け出します。この“最終兵器”が、【EP4~6】で物語の焦点となるデス・スターです。オビ=ワン、アナキン、ヨーダたちがこれを追い、ライトセーバーのチャンバラが始まります。ドゥークー伯爵は凄腕なので、オビ=ワンとアナキンでは敵になりません。見せ場はヨーダvsドゥークー伯爵。これ最高です。緑のライトセーバーを手に、ヨーダが飛ぶ!跳ねる!回転する!えええ!ヨーダ、杖ついてあんなにヨボヨボしてたのは、演技だったんか!って思うような恐ろしい機敏さと躍動感。あまりに小粒なので、敵のライトセーバーがヨーダを捕えられません。いやすごいよ、ヨーダ!
まあでも結局は取り逃がし、ドゥークー伯爵は首都惑星コルサントへ……って、あれ?分離主義者のドゥークーの“主”が、なんで共和国の首都惑星に???現れたのは、あの黒いマントの爺さんですが、深くかぶったフードから覗く鼻に、なんか見覚えが……。
ジオノーシスの戦いには辛くも勝利したジェダイ派。クローン軍がいなければ勝てなかったと言うオビ=ワンに、ヨーダが言います。「これは勝利ではない。今や暗黒面の帳が降りてきた。始まるのじゃ、クローン戦争が」。巨大な軍隊を見下ろす元老院の面々、そんな不穏な空気の中、アナキンとアミダラは誰にも知られずに結婚式をあげています……
というところで【EP2】は終わります。次回はついに【EP3】。宿命の悲しさに号泣しっぱなしの【新三部作】の最終章です!お楽しみに!
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