【藤沢市】住宅街のど真ん中にある元保育園校舎。そこで養殖されている「高級食材」に驚愕
湘南エリアの飲食店を取材してまわると、たまに耳にする「藤沢産海ぶどう」(以下、海ぶどう)の話。「一体誰が、どこで作っているのだろう?」と思うこと数年。ようやくご本人にお会いすることができました。
海ぶどうとは…
沖縄の特産品として有名な海藻。一つの細胞が複雑な形に分かれてできた単細胞生物で、ミネラルやビタミンが豊富。ぬめり成分にはガンの抗がん剤成分に入っているという「フコダイン」が含まれ「グリーンキャビア」ともよばれる。
取材のお約束をした場所は、なぜか長後の住宅街にある元保育園校舎。お邪魔すると…
お部屋の中に巨大な水槽が2基。室内には水を循環する音が響きます。これらを管理し海ぶどうを育てているのは「SHONAN GREEN CAVIAR」代表の黒澤さん。
黒澤さんは、藤沢市内でイタリアンシェフとしてお店を開いていたほか、保育園の園長なども経験。さまざまな事業展開の末、高齢化で職を手放す農家さんや漁師さんのビジネスモデルを模索。水質を保てる環境と、有効活用できる熱エネルギーがあれば始められる都市型農業として、海ぶどうの養殖事業を始めます。
沖縄以外での養殖など聞いたこともない海ぶどう。「着手した当初は、沖縄から海ぶどうの苗を仕入れるため、数十カ所もの海ぶどう生産者を複数回たずねました」と黒澤さんは話します。
その後も沖縄県に何度も足を運び、養殖の知識と技術を習得します。また、日本大学生物資源科学部の教授らにも指示を仰ぎ、水質を徹底することで海ぶどうの陸上養殖に成功しました。
今後の展開についてうかがうと「テレビなどで取り上げられ、全国から挑戦してみたいという方が見学に訪れています」と話す黒澤さん。「これから先は、私が持つ海ぶどうの知識を広めていきたいですね」と続けます。
現在は、毎月10キロから15キロほど収穫。収穫期は6月頃から11月頃までで、市内の飲食店だと『iL CHIANTI BEACHE 江ノ島』や『Lucky Meal Mermaid(江ノ島)』のメニューの一部として提供されています。また、逗子市の『リビエラ逗子マリーナ』や鎌倉市のフレンチレストラン『古我邸』などでも食べることができますよ(一般用の小売販売はしていません)。なお、生育状況により仕入れがない場合もあります。
取材後、海ぶどうをお土産にいただきました。海ぶどうは常温で保管し(冷蔵庫では温度が低すぎ、実がしぼんでしまうため)流水でそそいでからいただきます。
プチプチとした弾ける食感。そしてほんのりとした塩気。さっとわさび醤油にくぐらせてシンプルに食べれば、磯の香りを満喫できます。
長後の住宅街で養殖されていた「藤沢産海ぶどう」。今後、全国各地に養殖事業が広まるかもしれませんね。また機会があれば、市内の飲食店などでぜひ味わってみてください。
基本情報
店名:SHONAN GREEN CAVIAR
住所:藤沢市長後806-1
駐車場:1台
メール:kuro1120@gmail.com
※お問い合わせはメールにてお願いいたします。
公式 Instagram(外部リンク)
公式 Twitter(外部リンク)
公式 Facebook(外部リンク)
※詳細は『SHONAN GREEN CAVIAR』の公式サイトをご確認ください。
取材・撮影協力 SHONAN GREEN CAVIAR 黒澤 様
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