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レアル・マドリーと「ベリンガム・システム」に依存する危険性。

森田泰史スポーツライター
ドリブルするベリンガム(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

今季、リーガエスパニョーラで大ブレイクを果たしている。

ジュード・ベリンガムは、この夏、移籍金1億500万ユーロでボルシア・ドルトムントからレアル・マドリーに移籍。マドリー加入後、シーズン序盤戦だけで13ゴールをマークして、瞬く間にマドリディスタの愛と信頼を勝ち取った。

■ベリンガム・システムの機能性

カルロ・アンチェロッティ監督は今季、プレシーズンからベリンガムを中心にチームビルディングを行ってきた。【4−4−2】中盤ダイヤモンド型の布陣で、トップ下にベリンガムを嵌める。この「ベリンガム・システム」を機能させるべく腐心してきた。

指揮官の試みは、うまくいっていた。だがベリンガムがリーガエスパニョーラ第12節ラージョ・バジェカーノ戦で負傷。長期離脱には至らなかったが、「ベリンガム・システム」に陰りが見え始めた。

得点を喜ぶベリンガム
得点を喜ぶベリンガム写真:ロイター/アフロ

マドリーは、今後、徐々に「ベリンガム・システム 」以外の方法にアプローチしていく必要があるだろう。

ただ、その際、問題がないわけではない。

まずはロドリゴ・ゴエスの「ゴール欠乏症」だ。ベリンガムの活躍と対照的に、今季のマドリーで不振に喘いでいるのがロドリゴだ。

ロドリゴは、今季、【4−4−2】で2トップの一角に据えられている。ヴィニシウス・ジュニオールあるいはホセルを相棒として、マドリーの前線で攻撃の中核を担ってきた。

シュートを打つロドリゴ
シュートを打つロドリゴ写真:ロイター/アフロ

2トップシステムのマドリーだが、その実、ロドリゴ、ベリンガム、ホセル(ヴィニシウス)で“擬似3トップ”を形成するというのがアンチェロッティ監督の狙いだ。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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