大韓航空、韓国空軍向けの無人戦闘機の模型公開
韓国航空最大手の大韓航空は、9月21日から25日まで京畿道高陽市で開かれている「大韓民国防衛産業展(DX KOREA 2022)」で、韓国空軍向けに開発している無人戦闘機(UCAV)の模型を公開した。
欧米やロシア、中国、日本、インド、ブラジルといった世界の主要国は現在、有人戦闘機と連携して任務を遂行する自律型戦闘用UAV(無人航空機)「ロイヤル・ウイングマン」(忠実な編隊僚機)の開発を推し進めている。
●KUS-LW
大韓航空は、その韓国版となる無人編隊機を開発している。The Korean Unmanned System-Loyal Wingman(KUS-LW)と呼ばれている。機体の全長は10.6メートル、翼幅は8.4メートル、高さは3メートルで、ターボファンエンジンを動力とする。以下の写真でも分かるようにステルス性能を追求したデザインを志向している。
英国の軍事週刊誌ジェーンズ・ディフェンス・ウィークリーによると、このKUS-LWは計画では巡航速度がマッハ0.5、最高高度が4万フィート、内部ペイロードが400~500キロ、滞空時間が5~6時間になる見込みだ。
●KUS-FC
大韓航空は今回の防衛産業展示会で、KUS-FCと呼ばれる無尾翼の次世代ステルス無人戦闘機(UCAV)の模型も公開した。全長12メートル、翼幅20メートル、高さ3メートルの全翼機となっている。滞空時間はKUS-LWと同程度の最大6時間になる見込みだ。
大韓航空は8月16日、韓国の国防科学研究所(ADD)が主管する「ステルス無人編隊機開発」計画の優先交渉対象者に選ばれたと発表した。韓国メディアによると、国防科学研究所は昨年11月から無人編隊機技術の開発に着手し、既に基本設計を終えた。大韓航空は国防科学研究所と共同で詳細な設計を行うことになる。
大韓航空は発表文の中で「過去20年間にわたって無人機開発事業で得た能力をもとに、有人機と無人機の協働体系、クラスター制御、自律任務遂行などステルス無人機向けの次世代核心技術を確保し、韓国のステルス無人機の開発を主導していく」との方針を示した。
●日本も攻撃用無人機導入へ
日本の防衛省も、次期戦闘機など有人機と連携する戦闘支援無人機に関するコンセプトの検討を進めている。8月末にまとまった来年度防衛予算の概算要求では、攻撃に使用できる小型無人機を導入する費用のほか、戦闘用無人機の研究費がともに新規事業として盛り込まれた。
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