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超効率的! 仕事中に勉強する3つのポイント 厚生労働省が推奨するポータブルスキルも徹底解説

横山信弘経営コラムニスト
(ChatGPT DALL-E 3 にて筆者作成)

こちらの記事で書いたとおり、社会人が勉強するうえでは、仕事中に勉強するのが一番だと私は考えている。

そのやり方を「仕事中勉強法」と名付けた。こっそり隠れて勉強するのではない。会社に貢献するためはもちろんのこと、将来の自分のためにも仕事をしながらしっかりめに勉強する方法だ。

今回は、そのやり方について具体策を紹介しよう。

■「仕事中勉強法」3つのポイント

この「仕事中勉強法」のポイントは3つある。

(1)仕事で結果を出そうとすること

(2)ポータブルスキルに焦点を合わせること

(3)徹底して社内制度を活用すること

まず1つ目の「仕事で結果を出そうとする」、これから解説していこうと思う。

仕事で結果を出すために勉強する。――この発想は普通だ。誰だって、そうするだろうし、そうすべきだ。そうではなくて、

「自分の勉強のために、仕事で結果を出そうとする」

このように逆の発想をするのだ。自分の未来のために目先の仕事で結果を出そうとする。

そもそも効果的に勉強するには、多少なりとも負荷が必要である。なんとなく研修を受けたり本を読んでいたりしても頭に入らない。スキルアップもしない。

結果を出そうとするからストレスがかかり、スムーズに知識習得できるのだ。

このやり方を選ぶメリットは2つある。「1.社内で評価される」「2.気持ちよく継続できる」

「社内で評価される」のは当たり前である。本音は勉強のためだが、仕事で結果を出そうとして必死に勉強するわけなので、社内で評価されるに決まっている。

「気持ちよく継続できる」のも当然と言えよう。どんなに将来に役立つ資格試験の勉強をしていたとしても、仕事に直結しないことに多くの時間を割いていると継続しづらくなっていく。

しかし、仕事で結果を出そうとして

「業務効率化のために、ダンドリの基本を勉強しています」

「お客様の購買心理を知るために、行動経済学の研修を受けてきます」

といった姿勢をとれば、周りからも支持されるのだ。

■厚生労働省が推奨する「ポータブルスキル」徹底解説

「仕事中勉強法」2つ目のポイントは「ポータブルスキルに焦点を合わせる」である。

ポータブルスキルとは、一般社団法人人材サービス産業協議会(JHR)が開発した『業種や職種が変わっても持ち運びができる職務遂行上のスキル』のこと。

これからのビジネスパーソンにとって極めて重要な概念だ。必ず覚えておこう。

ポータブルスキルは「仕事のし方」と「人との関わり方」の2つに分けられ、詳しくは厚生労働省のホームページで確認できる。以下に抜粋を掲載しよう。

【仕事のし方】

・現状の把握

・課題の設定

・計画の立案

・課題の遂行

・状況への対応

【人との関わり方】

・社内対応

・社外対応

・上司対応

・部下マネジメント

20年近くコンサルタントをしてきた経験からして、このまとめ方は素晴らしいと思う。とても重要な要素が抜き出されていて、これらのスキルを向上させることで、自分自身の市場価値(マーケットバリュー)を高めるに違いない。

ただし表現がわかりづらいと思う。

抽象的すぎて、何をどうしたら、これらのスキルが身につくかイメージできないのだ。したがって私は以下のように表現を変えたい。

・「仕事のし方」=コンセプチュアルスキル(複雑な事象を概念化して本質を把握するスキル)

・「人との関わり方」=ヒューマンスキル(交渉や調整の際に、円滑なコミュニケーションをとれる対人スキル)

このようにコンセプチュアルスキルとヒューマンスキルと定義することで、何をどう勉強したらいいのか、具体的なイメージを持てるだろう。

この2つのスキルに着目する最大のメリットは、将来の仕事だけでなく、目の前の仕事にも役立つことだ。

会社の理念を理解して、どのように戦略、計画を立て、そしてマネジメントサイクルを回すのか。お客様のニーズを正しく捉え、どんな商品を開発するのか、提案するのか。

仕事中に勉強できることばかりである。いいことしかない。

■活用しないともったいない!社内制度を徹底活用しよう

「仕事中勉強法」3つ目のポイントは「徹底して社内制度を活用すること」だ。

実務で役立つ研修などは、誰でも受講する。なぜなら、その知識や技能を習得しないと仕事を遂行することができないからだ。これらは「マスト(Must)」の勉強と言える。

経理担当は簿記の勉強をしなければならないし、システムエンジニアはシステム設計やプログラミングを習わないと仕事ができない。

いっぽう先述したコンセプチュアルスキルやヒューマンスキルは「マスト(Must)」ではなく、どちらかというと「ナイストゥハブ(Nice to have)」。

「あればよい」けれど「必須」ではないと受け止められがちだ。なので、

「ロジカルシンキングの研修を受けてみないか?」

「マネジメントスキルをゼロから学べる講座があるが、どうだ?」

と会社から勧められても、

「時間があればぜひ受けたいのですが、最近忙しいので」

などと言って断る人が多い。私自身がこういった研修の講師をしているので、肌で感じている。

しかし、この姿勢は極めてもったいない。

「忙しいから研修を受けられない」

ではなく、

「研修を受けるために、仕事のダンドリを整えよう」

と意識すべきだ。その意識だけで、すでにポータブルスキル向上に役立つ。ダンドリの技術は、立派なコンセプチュアルスキルの一つだからだ。

手厚い社内制度があり、活用できる権限があるのにもかかわらず、まるで無関心の人はとても多い。以前、会社を辞めてフリーランスになった人が、

「独立してからは、勉強するのにもお金がかかる。会社員のときに、しっかり制度を利用しておけばよかった」

と言って、とても後悔されていた。

社内制度を活用すれば、業務時間内に勉強できる。もし時間外であったとしても、それは残業としてみなされる。

これだけで、かなりの勉強時間が確保できるようになる。社内制度をよく知らないという人は、今すぐ確認したほうがいい。

社内制度を利用せず、自分のお金で、しかも業務時間外にオンラインサロンに参加したり、コミュニティに所属して時間を浪費するのはやめよう。「楽しむこと」が目的ならいいが、純粋な勉強、スキルアップには繋がらない。

勉強は原則、一人でやるものだから。

<参考記事>

驚くほど知識が手に入る読書勉強法――「水平読書」徹底解説(約7000字)

トップコンサルタント最大の武器「仮説思考」を極める「ズームイン/ズームアウト」の技術

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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