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北九州豚骨ラーメンの老舗 創業77年目の新作「どろどろラーメン」の破壊力とは?

山路力也フードジャーナリスト
創業77周年を迎えた『ぎょらん亭本店』の新作「どろどろラーメン」。

北九州屈指の老舗『ぎょらん亭』が創業77周年

1946(昭和21)年創業の『ぎょらん亭 本店』。
1946(昭和21)年創業の『ぎょらん亭 本店』。

 北九州エリアで人気を集める老舗ラーメン店『ぎょらん亭』(本店:福岡県北九州市小倉北区三郎丸3-6-29)が、創業77周年を迎えた。1946(昭和21)年の創業以来、濃厚でありながら臭みのない豚骨スープが人気を集め、県内外に多くのファンを持つ人気店。これまでに多くの人気店を輩出するなど、長年北九州の豚骨ラーメンシーンを牽引して来た老舗だ。

『ぎょらん亭』の看板メニュー「どろラーメン」と「十割ラーメン」
『ぎょらん亭』の看板メニュー「どろラーメン」と「十割ラーメン」

 八幡東区の料亭『魚藍亭(ぎょらんてい)』の次男坊として生まれた創業者は、和食の技法なども用いながら豚骨なのにクセや雑味がない、国産ゲンコツ100%の豚骨スープを完成させて、看板メニューの「十割ラーメン」を創作した。さらに鶏ガラスープと豚骨をブレンドした「二八ラーメン」や、圧力釜で濃度を詰めた「どろラーメン」など、多くのオリジナルラーメンを生み出してきた。

 2018年には創業者の手を離れて新生『ぎょらん亭』として再スタート。現在は本店の他に市内外に支店も展開しているが、素材や製法などは一切変えることなく、長年愛されて来た味と暖簾を今もしっかりと受け継いで、変わらぬ人気を誇っている。

創業77年目の新作「どろどろラーメン」とは?

創業77年目の新作「どろどろラーメン」。
創業77年目の新作「どろどろラーメン」。

 そして今回、創業77周年を記念して新たなラーメン作りに着手。これまでの『ぎょらん亭』の歴史や伝統を守りながら、さらに進化させた一杯を目指して試行錯誤を繰り返した結果、豚の旨味を追求してきた「ぎょらん亭らしさ」を最大限打ち出した新作ラーメンが完成した。その名も「どろどろラーメン」だ。

『ぎょらん亭 本店』の店内。厨房には大きな回転釜と圧力釜が鎮座している。
『ぎょらん亭 本店』の店内。厨房には大きな回転釜と圧力釜が鎮座している。

 『ぎょらん亭』の看板メニューである「どろラーメン」は、国産のげんこつのみを巨大圧力鍋で10時間以上炊きあげて、骨の旨味を徹底的に抽出した高濃度かつ高粘度のスープが特徴だが、今回の「どろどろラーメン」はさらにそれをパワーアップ。使用する豚骨の量を増やして炊く時間も長くして、最後に背脂も加えることでこれまでにない超濃厚な豚骨スープが出来上がった。キレのある醤油ダレには地元北九州の『ヤマニ醤油』の濃口醤油とチャーシューの煮汁を加えた。麺は食べ応えのある中太麺を使っている。

 スープは確かにどろどろと粘性が高いものだが、げんこつと豚肉の旨味だけで構成されており、油分もそれほど強くないためしつこさはなく、見た目よりもかなり食べやすい一杯に仕上がった。残ったスープには添えられてくるミニ飯を投入しておじやのようにして締めることが出来る。なお、通常のスープよりも手間暇がかかるため、一日20杯のみの数量限定メニューになっている。

「ぎょらん亭らしさを追求した一杯が出来ました」

「百周年目指して頑張っていきたい」と語る『ぎょらん亭 本店』店長の梅本学さん。
「百周年目指して頑張っていきたい」と語る『ぎょらん亭 本店』店長の梅本学さん。

 「ぎょらん亭らしさとは何かを突き詰めた時に、やはり濃厚でありながら洗練された豚骨の味わいこそ、ぎょらん亭の目指すべき姿なのだろうと思いました。今回のどろどろラーメンも豚げんこつと豚肉だけを使って、豚の旨味を最大限表現しています。これからも90年、100年と続くようにしっかりと暖簾と味を守り続けていきたいです」(ぎょらん亭本店 店長 梅本学さん)

 『ぎょらん亭』創業77年目の新作「どろどろラーメン」(1,180円税込/〆のミニ飯付き)は、12月14日より本店限定メニューとして販売が開始される。なお一日20杯限定メニューなので、早めの訪問をお勧めしたい(参考資料:ぎょらん亭プレスリリース)。

※写真は筆者によるものです。

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フードジャーナリスト

フードジャーナリスト/ラーメン評論家/かき氷評論家 著書『トーキョーノスタルジックラーメン』『ラーメンマップ千葉』他/連載『シティ情報Fukuoka』/テレビ『郷愁の街角ラーメン』(BS-TBS)『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日)『ABEMA Prime』(ABEMA TV)他/オンラインサロン『山路力也の飲食店戦略ゼミ』(DMM.com)/音声メディア『美味しいラジオ』(Voicy)/ウェブ『トーキョーラーメン会議』『千葉拉麺通信』『福岡ラーメン通信』他/飲食店プロデュース・コンサルティング/「作り手の顔が見える料理」を愛し「その料理が美味しい理由」を考えながら様々な媒体で活動中。

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