「はやぶさ2」カプセル回収 JAXA会見(全文3)着地は想定していた範囲内に
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6日午後、記者会見を開き、探査機「はやぶさ2」が分離したカプセルの回収状況を説明した。 【動画】「はやぶさ2」が分離したカプセルを無事回収 JAXAが会見(2020年12月6日) ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「「はやぶさ2」が分離したカプセルを無事回収 JAXAが会見(2020年12月6日)」に対応しております。 ◇ ◇
接近している状態で地球を間近から撮影
津田:通過するということで、まずその接近中に地球を撮るということ、それからこのあと遠ざかるときにも、地球を撮るということをやりました。で、まずこれは「ただいま。地球」ということで、探査機の側面カメラですね、ONC-W2というのを使って、もう非常に接近している状態で地球を間近から撮影したものです。実はこれ、火球観測ですね、カプセルが再突入してる間を狙って撮ろうとしているものですけども、実はそれ、全体ちょっとまだ処理中でして間に合っておりません。その処理できたものをここではご紹介していますが、ここにはカプセルそのものは写ってなくて、夜景です。まずアデレードのまちの光が見えてるということ。それからウーメラなんですかね。ウーメラ辺りのまちが写ってるということで、右側の写真はこれシミュレーション画像です。こういうふうに写るはずだといっていたものが、実際にはこの左側のように写っていると。
撮影面で探査機は正しく動作した
これ、かなり実は地球の放射線帯を通りながら撮影してるんで、ノイズがいっぱい出ています。もうまさにバンアレン帯ってノイズが濃い領域で、ばばばばばっとたくさんノイズが散ってるんですけども、それを全部消して、処理して見やすいようにしています。ノイズがたくさんあるんで、そういう中から火球を見つけるのが大変難しくて、写ってるかどうかもまだちょっと確認できてないという状態です。ただ、正しい位置は写ったということで、まち明かりがそれを証明しているということで、まず撮影としては探査機は正しく動作してくれたのかなというふうに思っています。次のページは印を除いた生の画像だけになっております、同じ図です。 それからこのあと、今度は近地点を通過したあと、ONC-Tっていう探査機のカメラ、これはもうリュウグウを散々科学観測した、活躍したカメラですけど、これを使いまして、「行ってきます。地球」ということで、再び離れゆく地球を撮影いたしました。これは多バンド、異なるバンドの画像を重ねて疑似カラー画像にしています。これが最初に離れゆくタイミングで撮影したもので、地球からの距離は地球中心からですけども8.8万キロメートルで、朝6時半に撮影したということになっております。これ、右上、この辺に南極がありまして、ここのは見づらいかもしれないですけど、ここに逆さになった南米大陸があります。ここ太平洋ですね。という状態です。 このあと今度はもう少し距離を離して、8時50分に13万キロという距離から撮影しております。これは地球全球が入るということで、ほとんどこれは気象衛星「ひまわり」と同じようなアングルから撮影したことになっていますが、ちょっとだけ位相はずれています。真ん中太平洋で、ここに実はオーストラリアが写っております。ここにまさにカプセルが着陸したはずという段階ですね。雲が赤道帯をよけるように北半球と南半球にできているということで、これ典型的な雲の列だそうです。