CESで見つけたおもしろガジェット10選
世界最大級の家電見本市「CES」が本格的に盛り上がる前に、テック系記者たちはお披露目されるエキサイティングな製品の一部を、ひと足早く見ることができた。展示会が一般向けに開かれた1月7日(米国時間)の少し前にあたる1月4日の夜に、メディア向けのイベントが開催されたのだ。この記事では、その時に目にしたクールな10製品を紹介する。 【全画像を見る】CESで見つけたおもしろガジェット10選
Loomosのスマートグラス 「Loomos AI Glasses」
頭に装着するコンピューティングの未来がどのようになるかまだわからないが、ここに興味深い新製品が登場した。Loomos AI Glassesは印象的な機能を多数備えている。この製品は、4K動画を撮影可能な16メガピクセルカメラ、32GBのストレージ、オープンイヤー型スピーカーを搭載している。さらにはフィット感を簡単に調整でき、レンズも選べるのだ。 “スマート”な機能はChatGPT-4oが担う。Loomos AI GlassesはWi-Fi、あるいはBluetoothで連携したスマートフォン経由でウェブと接続する仕組みだが、処理の一部はスマートアシスタントがローカルで処理し、使い続けるうちに学習する。「Hey Loomos」と話しかけるだけで講義やプレゼン資料の内容を要約する機能などが利用できる。価格は約200ドルで、今年の第1四半期中に発売予定だ。
TomBotの犬型ロボット 「Jennie」
TomBotの創業者トム・スティーブンスの母親は認知症である。認知症と診断されてすぐ、母親が飼い犬の世話をできなくなったことから、スティーブンスはその犬を手放すという辛い決断を下した。スティーブンスはぬいぐるみや人形など、愛犬の代わりになるものを試したが、母親が気に入るものはなかった。そこでスティーブンスはTomBotを創業し、数年後には感情的な支えを提供する犬型愛玩ロボットの「Jennie」を開発したのである。 Jennieは、これまで見てきたどのロボット犬よりもリアルな姿をしている。それは、アニメーションや特殊効果、パペットづくりを専門とするJim Henson’s Creature Shopがデザインを手がけたからだ。ロボットの内部には多数のセンサーが搭載されており、人間が触ったり撫でたりすると反応するようになっている。スティーブンスがJennieの腹を撫でると、かわいい声で小さく吠え、尻尾を振った。伴侶動物を撫でることはストレスを軽減し、血圧を下げる効果があると研究で示されている。また、認知症の行動的および心理的な症状を軽減する可能性も示されている。 TomBotは数年前から消費者を対象とした試験を実施し、ロボット犬の改良を続けてきていた。そして今年ついに消費者向け製品の出荷を開始する予定である。推定小売価格は1,500ドル(約23万7,188円)だ。将来的にこのロボット犬を単に愛でるだけのものではなく、動いたり人間と散歩したり、高齢者をモニタリングする役割を果たせたりするものにしたいとスティーブンスは語る。少なくとも、この犬はボストン・ダイナミクスの犬型ロボットよりもはるかにかわいらしい。