「はやぶさ2」カプセル回収 JAXA会見(全文3)着地は想定していた範囲内に
日本も見つめながら遠ざかっていった
非常に美しく写ってますが、これ、ちょっと特殊な処理をして、植生画像っていう、植物だけが反応して雲とか透過するようなバンドのみを浮き立たせるような処理をしますと、陸地がよく見えます。これオーストラリアがよく見えますね。で、ニュージーランドです。で、ここにきちんと日本が写ってるということで、最後に「行ってきます。」というのを「はやぶさ2」は日本にもちゃんと手を振りながらというか、日本も見つめながら遠ざかっていったということになります。非常にきれいな絵が撮れたと思っています。 資料としては以上になります。これで私と現地の中澤からのご説明は一括して終わりで、次、現地の藤本副所長に回したいと思います。 司会:はい。そうですね。ウーメラには藤本が2人いるんですけれども、藤本副所長、コメントお願いできますでしょうか。よろしくお願いします。
相模原市の保健所が大きな支えに
藤本:4月に入ってコロナの問題がいろいろ出てきて、その対応を考えるというような立場で、そのまま回収隊にも参加するという形になりました。さがみんをずっとしつこく持って回ってるのは、実はこれ相模原市のマスコットなんですけども、4月に対応を始めるときに、本当にもう何をやっていいか分からないときに地元の相模原市の保健所に相談したら、落ち着いて考えたら大丈夫ですよって言っていただいたのが本当に大きな支えになっているので、いつも持ち歩いてます。 コロナも結構いろいろあったんですけど、例えば日本ではほとんど報道されていないんですけれども、アデレードが実は3日間ロックダウンになって、隔離期間中にロックダウンになったのでどうすることかとかいろいろあったんですけども、特にオーストラリアに入ってから、オーストラリア当局、オーストラリア宇宙庁、あるいは南オーストラリア州政府の方に非常に大きなサポートをいただいているのはものすごく助かりました。 そのサポートもお客さんという扱いよりも、「はやぶさ」2号機が何をやろうとしてるのかっていうことを本当に理解していただいた上でサポートしていただいたのはすごく心強かったです。 そのようないろんなサポートがあって、それらのサポートがなければ、例えばここにも来れなかったということも理解しながらも、われわれ自身、われわれっていうのは回収隊メンバーのことですけども、回収隊メンバーは自分のできることをしっかりやったという感覚がありましたので。例えばリハーサルでも幾つか問題出ましたけども、計画をよりシャープにするような問題が出て、実際そこから修正するっていうことを行ったので、実は本番当日はわりと落ち着いた感じで物事が進んでたという印象があります。 回収隊メンバーは、全員が自分がちゃんとしなかったら回収事業がうまくいかないんだっていう自負を持って働いていたように思いますので、非常にいろいろありましたけども、結果としてはこのままチームが解散するのがちょっと残念に思うような、アチーブメントはあるんだけども、それと同時にちょっと1つ失うものがあるんだなっていう感傷的な気分もあります。以上です。 司会:ありがとうございました。それでは質問のお時間にしたいと思います。まず初めに相模原の方からウーメラへのご質問がある方、挙手をお願いいたします。じゃあ一番前の方、どうぞ。スタンドマイクをご利用ください。