「不正が潜在化して温存されていった」日野自動車会見8月2日(全文2)
日野自動車は2日午後、記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「燃費試験などのデータ改ざんで経緯説明 日野自動車が会見(2022年8月2日)」に対応しております。 【動画】燃費試験などのデータ改ざんで経緯説明 日野自動車が会見(2022年8月2日) ◇ ◇
不正を生んだ背景に組織体制の変化があるのか
朝日新聞:朝日新聞の千葉と申します。燃費不正のところで、始まったきっかけが2005年の元役員ですか、の指示がきっかけというところについてお伺いしたいんですけども、なんでこの時期にそういうことがあったのかっていうことを、もう少し掘り下げてお伺いしたいという趣旨なんですが。日野自動車は2001年にトヨタ自動車の子会社になりまして、そのあとから社長がトヨタ自動車からやってきて、かなり組織体制も変わってきた時期に当たると思います。ちょうどこの時期は、赤字体制から脱却して、さらに営業利益を上げていこうというような時期だったと思うんですけれども、それが2005年にこの不正が始まったということなんですけど、そういう組織のガバナンスの変化とか、組織体制の変化みたいなものがこういう不正を生むような背景としてあったのかどうか、その辺りの関係性についてはどういうふうにご覧になっていますでしょうか。これが1点目です。 榊原:2005年に燃費の不正が起こったきっかけっていいますのは、先ほどもご説明しましたように、2015年度の燃費目標について、税制のインセンティブが入ったということで、それを目指して燃費を良くしていこうということがきっかけであったと思います。
長期間不正が続いたことの背景に何があるのか
もう1つの2001年ですかね、親会社がトヨタになったというふうなことが、体制の変化がどう影響しているのかという点につきましては、そういう親会社がトヨタになったということが直接不正行為に結び付いた、影響を与えたようなことについての証拠は認められませんでした。 朝日新聞:2点目なんですけども、2005年に始まったあと、E7、E8、E9と規制が変わるタイミングがあったと思うんですけど、そのタイミングでこういう不正を正して、また元に戻すっていうタイミングでもあったかなと思うんですけど、それをせずにそのまま不正が続いちゃった、長期間にわたって不正が続いちゃったっていうことの背景というのは、どのようにご覧になっていますでしょうか。 榊原:最初に始まったときに、やはりパワートレーン実験部のほうでそういう不正行為を行ったわけなんですけれども、そういったことは、自分たちの不正行為が行ったこと、なかなか他の部署に話をできないっていうことで、自分たちから発信できなかったというのが1つ。 それから、問題として、品質保証とか品質管理部門があるんですけれども、そういったところでの開発段階、あるいは出荷の段階での相互チェックの機能が弱かったために、そういった不正が行われていることを発見できなかった。そのために、そういう不正が潜在化して温存されていったと。それで継続する結果になったというふうにみております。 司会1:では次、どなたかご質問。それでは後ろから2番目の方、お願いいたします。