「不正が潜在化して温存されていった」日野自動車会見8月2日(全文2)
起点は2003年のE6規制対応エンジンの開発からか
中日新聞:中日新聞の安藤と申します。よろしくお願いします。すいません、ちょっと恐縮ながら、報告書の本体をちょっと全文まだ読めていないので、どこかに表現があったら恐縮なんですが、結論として、調査委員会のほうで不正があった、プロセスに不正があったと認定できたエンジンなのかな、エンジンの機種数だったり、さっきのご質問にも関わるんですけど、起点はやはりE6規制ですか、2003年のE6規制の対応エンジンの開発からということでいいのかどうか、まずこの点をちょっと確認させていただけないでしょうか。 榊原:劣化耐久試験について、具体的に不正行為が行われていたということで、E6規制からであります。それ以前からも、劣化耐久試験自体は開始したのがE6規制からですので、劣化耐久試験における不正行為についてはE6規制から始まっております。で、燃費につきましてはE7規制からスタートして、具体的な不正行為が見つかっているという状況です。 で、劣化耐久試験について不正があった機種数、ちょっと、今、記憶ではなかなか申し上げにくいんですけれども、E9規制で7機種、E8規制で7機種ぐらいだったかなという記憶で。ちょっとその点については、正確なところはまたあらためてお問い合わせいただければというふうに思います。 中日新聞:分かりました。もう1点ございまして、劣化耐久試験が始まったのはE6規制からだっていうことで、調査の対象もそこからだっていうことだと思うんですけども、報告書、散見しますと、認証制度への理解というか、認証制度の認知っていうものの不足みたいなところも指摘されていて、そうすると、それ以前、つまり2003年以前にもあった可能性というものが、想像はできるんですが、調査の中で2003年よりさかのぼった不正っていうのは可能性として排除できたものなんでしょうか。その点も伺いたいです。
2003年以前から不正が行われた可能性があるのか
榊原:個々具体的な機種について、こういう不正行為があったという認定まではできていませんけれども、かつてこういった不正を行ったことがあるというふうな形での説明を受けたりしておりますので、それ以前からも不正が行われていたという可能性はあると思います。 中日新聞:つまり、劣化耐久試験が始まる以前、2003年以前から、もうあった可能性はあるっていうこと。 榊原:はい。 中日新聞:それに関わることで、もう1点だけごめんなさい。調査の概要で、ヒアリング合計101人とありますが、この対象はどなたでしょうか。現役の社員なのか、OBも含むのか、役員とか経営層も含むのかどうか。つまり、それ、どこまでさかのぼれるかっていう問題と関連してくるかと思うんですが、その対象、どこまで聞けたのかっていうのを教えてください。 榊原:対象者としましては、退職者、それから現役の職員、それから役員の人たちについても、不正行為を認定する上で必要だと思われる方々については事情、ヒアリングをしております。で、退職者につきましては、やはり連絡を取れなかったりする方もいらっしゃいますんで、必要と認められてもできなかった方もいらっしゃったというふうに理解していただければというふうに思います。 中日新聞:ちょっと補足でもう1点だけ、ごめんなさい。先ほど、経営層の関与は認めるだけの証拠はなかったっていうお話があったんですけど、ちょっと裏読みすると、つまり退職された経営層の方なんかにも聞き取りはしていて、知らなかったよ、というようなことをお答えになっているということでしょうか。 榊原:概要はそういうふうにご理解いただいていいと思います。 中日新聞:分かりました。ありがとうございました。 司会1:それでは、ここで一度、オンラインでご参加されてる方の質疑応答に移らせていただきます。 司会2:オンラインでご参加の方のご質問は、音声のみの対応とさせていただきます。ご了承ください。Zoom機能の挙手ボタンを押していただきます。こちらでご質問者の選定を行い、ご質問者の所属とお名前をお呼びいたします。お名前をお呼びしましたら、マイクをオンにして、ご質問を開始してください。それでは質疑応答を開始させていただきます。ご質問のある方は挙手ボタンを押してください。それでは挙手ボタンを押していただいております、高橋さま、ご質問をお願いいたします。 東洋経済新報社:もしもし、聞こえておりますか。 司会2:はい。聞こえております。