「全社横断で品質マネジメント体制を構築」日野自動車会見8月2日(全文4)
日野自動車は2日午後、記者会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「燃費試験などのデータ改ざんで経緯説明 日野自動車が会見(2022年8月2日)」に対応しております。 【動画】燃費試験などのデータ改ざんで経緯説明 日野自動車が会見(2022年8月2日) ◇ ◇
多大なご迷惑とご心配をお掛けして誠に申し訳ございません
男性:本日の会見に当たりまして、会場内の皆さまにはお手元に資料を準備させていただいております。オンライン参加の皆さまは弊社公式ウェブサイトにてご覧いただけます。なお本日、会見者はマスクを外してご説明させていただきますが、会場内では感染対策を行っておりますので、あらかじめご了承ください。 司会1:これより日野自動車の会見を始めさせていただきます。あらためまして、本日は急なご案内を申し上げ、申し訳ございませんでした。引き続き進行を務めさせていただきます、日野自動車広報担当の橋本です。それでは会見者を紹介いたします。代表取締役社長の小木曽聡でございます。本日の進行ですが、まずは社長の小木曽よりご説明申し上げ、その後、皆さまからのご質問をお受けいたします。それでは小木曽社長、よろしくお願いいたします。 小木曽:本日はご多用中のところ、急にお集まりいただきまして申し訳ありませんでした。このたびの当社のエンジン認証申請における不正行為につきましては、お客さまをはじめとする多くのステークホルダーの方々に多大なご迷惑とご心配をお掛けしておりますことを深くおわび申し上げます。誠に申し訳ございませんでした。 司会1:誠に恐縮ではございますが、ここからは着座にてご説明をさせていただきます。
平成15年の排出ガス規制対象エンジンから不正行為が判明
小木曽:本年3月に公表させていただきました国内法規対象の車両エンジン4機種に関するエンジンの不正行為に関しまして、当社は本問題の重要性に鑑みて外部有識者による特別調査委員会を設置し、事実の全容解明および真因分析に向けた調査を進めていただきました。 このたび調査報告書を受領いたしまして、会社としての対応等につきまして、本日開催いたしました取締役会に報告いたしましたので、関係官庁へご報告するとともに、皆さまにご説明をさせていただく場を設定いたしました。ここからはお手元にお配りした当初の公表の資料も使用しながらご説明をさせていただきます。 当社はこれまで特別調査委員会の調査に全面的に協力しながら、並行して技術検証を行い、エンジン性能の確認を進めてまいりました。まずはその検証結果も併せて、今回判明の事項についてご説明させていただきます。 特別調査委員会の調査により国内法規対象の車両用のオンロードエンジンおよび建設機械用のオフロードエンジンの認証申請において、長期にわたる不正の事実が判明いたしました。詳細はお手元の資料の5ページから6ページに記載してございます。オンロードエンジンに関しましては平成15年の排出ガス規制の対象エンジンから、主に排出ガス劣化耐久試験における不正行為があったということが判明いたしました。この規制に適合するために排出ガス後処理装置を採用し、それに伴い認証申請に当たり劣化耐久試験を行うこととなりましたが、スケジュールの逼迫や設備の不足などによりこの劣化耐久試験が正しく行われず、データの流用や改変といった不正行為が残念ながら行われておりました。これが現行の平成28年規制対象エンジンに至るまで幅広い機種で続いていたということになります。 一方、燃費につきましては重量車燃費基準が導入され、平成17年排出ガス規制から税制優遇制度が始まりました。この規制に向けた開発において、大型エンジン2機種で不正行為が判明しています。税制優遇獲得のための社内の目標値に対して実力が伴わず、届かず、開発の最終工程を担う部署が追い込まれて不正に走ってしまった。そしてその時点で不正をしたことにより、それ以降も同じことを継続せざるを得なくなってしまったということが判明いたしました。