【ABC特集】創業70年 高架下のかき氷屋さんの“最後の夏” 耐震補強工事で立ち退きへ 夫婦二人三脚で走る日々に密着
アイスモナカを買いに来た女性は・・・。 (女性)「(高校生の頃)阪神電車で通学してたので、夏とかはここでモナカを買って、かじりながら帰ったりとかしてました」 高校生の頃は、水泳部だったという宇野さん。友達と、よく通ったそうです。残念ですが、かき氷で火照った体を癒やします。 (女性)「夏にもう1回来られたら、来ると思います」
「仕事第一!」営業中は交代で晩ごはん
夕方、お店の一角を覗いてみると・・・。 (記者)「何を作ってるんですか?」 (恵子さん)「うどんですけど」 (記者)「夜ご飯?」「仕事が終わって、家で二人で晩ご飯を食べるのかなと」 (恵子さん)「そんなんしません、したら遅くなる。寝るのが遅くなるし」 営業中、交代でご飯を食べます。その心は・・・ (恵子さん)「仕事第一!」
言うてる間にお客さんがやってきました。 (男性)「たこ焼きもらいます」 (大西さん)「ここで?持ち帰り?」 (男性)「ここで食べます」 晩ご飯の途中ですが、仕事に戻ります。恵子さん、うどんが伸びますよ・・・。 (恵子さん)「仕方がない」
思い出がつまった懐かしい味
カツオダシを効かせたたこ焼きは、8個380円。焼きまんじゅう、いわゆる回転焼きは、3個330円。あんこと、カスタードから選べます。 (男性)「親がこの辺の出身で、両親のデートコースの1つやったんですよ。そっから僕もいただいてたんですけどね。いただきます」 『大西商店』の味には、思い出がつまっています。
(恵子さん)「もう真面目なだけが取り柄だから(夫婦)2人とも、今まで頑張ってこられたっていう感じです」
午後8時、閉店。 (大西さん)「帰ってお風呂入って、もう終わりや。ははは。“バタンキュー”、この頃テレビも、あんま見られへんもん、しんどくて。体力が無くなって」 電車の音を聞きながら、わが家に帰ります。
「あるのが当たり前だった」閉店を惜しむお客さん
お持ち帰りもやっています。 (女性)「(かき氷を食べながら)うん」 (男性)「いいね」 (女性)「もう小さいときから夏になったら絶対、かき氷を食べに来てます。小4か小5ぐらいから毎年、絶対食べてます」 (記者)「知ってます? 高架の耐震工事」 (女性)「そうですよね」 (記者)「『廃業する』とおっしゃってます」 (女性)「(びっくりして)え~!(子どもが)大きくなったら、一緒に来て食べさせたかったんで・・・残念」
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