【ABC特集】「子どもが幸せだったら、お母さんも幸せになるだろうと」 仕事を休めないお母さんのために病気の子どもを預かる病児保育室も開設 72歳なにわの“人情小児科医”に密着
大阪府東大阪市に、この道46年の小児科“名物ドクター”がいます。いつも胸にある“思い”は… (先生)「子どもはみんな“宝物”やし、未来がいっぱいあるし」 診察だけでなく、困っている親たちを支えようと様々な活動をする女性。なにわの“人情小児科医”に密着しました。
朝9時、診察開始。小学3年生の男の子がやってきました。 (眞理子先生)「しんどいの?」 (母親)「昨日から38.9℃です」 (男の子)「家に帰ったときから食欲がなくて、だんだんおなかとかが痛くなって」 新型コロナやインフルエンザなどのウィルスに感染していないか検査したところ結果は“陰性”。しかし… (眞理子先生)「溶連菌っていうバイ菌さんの検査をしたんだけど、のどはこんなに赤くなって、へんとう腺のところがめちゃくちゃになってたの」 診断は、今年特に流行っているという「溶連菌」。主な症状は発熱と喉の痛みです。診断が出て、男の子とお母さんは少しほっとした表情になりました。
続いては生後2ヵ月の男の子。初めてワクチンを受けにやってきました。 (眞理子先生)「がんばれ、痛いね~」 この日は、飲むワクチンと注射を4本打ちました。 (眞理子先生)「最近になってすべて国が助成してくださるので無料になってますので、ほぼ100%打っておられると思います」 (母親)「眞理子先生は優しい。怒ったとこ見たことない」
シュヴァイツァーに憧れ医者の道へ
眞理子先生は昭和26年、南国土佐の高知市で生まれました。幼い頃は… (眞理子先生)「(漫画の)赤胴鈴之助とか、チャンバラごっこを男の子とやっていたんですね。『はちきん(土佐弁)』ハチャハチャしているっていう感じで、もう男勝り」 中学生の頃、本で読んだシュヴァイツァーに憧れて医者を志し、高校卒業後、鳥取大学医学部に進学。27歳で小児科の医師になり、大学の付属病院で経験を積みました。 (眞理子先生)「女性の医師が、そんなに多くない職場でしたので、2倍も3倍も仕事をすることによって認められるということもあったのかなとは思いますね」 そして、41歳から「尾﨑医院」で子どもたちと向き合い続けています。