解説JR東日本は2024(令和6)年12月4日付のホームページのお知らせ欄で「本日、一部の報道機関において、当社の運賃改定に関する報道がありましたが、本件は、当社が発表したものではなく、現時点で決まっている事実はありません」と言っています。筆者も同社に確認しましたところ、同様の返事が得られました。ただし、同社は2025年3月期第2四半期決算説明資料で「鉄道運賃・料金制度見直しの進捗」と題し、総括原価方式に基づいて認可されるJR旅客会社各社の上限運賃・新幹線の特急料金について、「条件を満たせば、速やかに運賃改定の認可申請を行う」とあり、2026(令和8)年3月の改定を目指しているとのことです。したがって特に驚くこともありません。筆者がかねてから主張しているとおり、値上げの理由は大手私鉄、地下鉄と比べて普通運賃や通勤定期運賃が安すぎるからで、この点を是正しなければJR東日本の未来はないと考えます。
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コメンテータープロフィール
1965(昭和40)年生まれ。大学卒業後、三井銀行(現在の三井住友銀行)に入行し、交友社月刊「鉄道ファン」編集部などを経て2000年に鉄道ジャーナリストとして活動を開始する。『新幹線を運行する技術』(SBクリエイティブ)、『JRは生き残れるのか』(洋泉社)、『電車たちの「第二の人生」』(交通新聞社)をはじめ著書多数。また、雑誌やWEB媒体への寄稿のほか、講義・講演やテレビ・ラジオ・新聞等での解説、コメントも行っており、NHKラジオ第1の「子ども科学電話相談」では鉄道部門の回答者も務める。2023(令和5)年より福岡市地下鉄経営戦略懇話会委員に就任。