解説桐蔭学園は、王者に相応しいラグビーを決勝戦で披露した。獲得した6トライ中、3本がラインアウトモールを駆使したものであり、フォワードの強さが際立った。後半9分に魅せた30メートルほど押し切ったドライビングモールは圧巻だった。キックカウンターに加えて、ターンオーバーから奪ったトライは、ランとパススキルの高さが伺えた。フォワードとバックスの連携を遺憾なく発揮して、縦横無尽に走る姿は清々しいものだった。卓越したスキルと冷静な判断力は、日本代表の掲げる「超速」そのものである。 東海大大阪仰星は強みを発揮できずに終えた印象だが、決して悲観するものではない。後半30分の12フェーズ継続したトライこそラグビーの醍醐味である。勝敗にかかわらず最後まで決して諦めずにトライを目指す姿に感服する。 花園で培った経験と共に戦った仲間を想い、今後のラグビー人生に活かしてもらいたい。
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コメンテータープロフィール
高校1年からラグビーを始め、若干2年で高校日本代表に選出される。東京高校では、攻撃の要である NO.8(ナンバーエイト)として活躍し、全国高等学校ラグビーフットボール大会(花園)へ初出場の立役者となる。明治大学時に全国大学ラグビー選手権に出場し優勝。4年時には主将を務める。2000年にサントリーに入社、一年目のシーズンからレギュラーを獲得し、「日本ラグビーフットボール選手権大会」連覇などタイトル獲得に貢献。2002年フランス1部リーグ・ USコロミエに海外移籍。フォワードとして日本人初のプロ契約選手となった。帰国後、プロ契約選手として、神戸製鋼、豊田自動織機などで活躍した。
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