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内田良

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名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授

報告

解説実質的には授業と同じように、部活動は学校教育の主要な活動でありつづけてきました。ただし授業とは異なり、部活動は「自主的な活動」とされています。どれだけ重要な意味をもっていようとも、制度上はやってもやらなくてもよい活動です。大学の教職科目のなかでも、「部活動」の授業は基本的にありません。 一方で「自主的な活動」であるがゆえに、制度設計が及ばず、さまざまな矛盾や問題が蓄積してきました。土日も指導・引率したり、またそれに伴う費用が自己負担とされたりと、異常な働き方がまかりとおってしまいます。 そうであるなら教員はさっさと部活動指導から手を引けばよいと思われるかもしれませんが、生徒や保護者からの強い要望があり、また「部活動指導してこそ一人前の教師」といった教職観が根強く、かつ一年をとおして各種大会・コンクールが予定されているため、現状は簡単には変わりません。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 石川一郎

    学校改革プロデューサー

    見解部活動の問題です 根本は2000年くらいまで部活動をさかんに行なって、ある意味教育の中心においていた…続きを読む

  • 今野晴貴

    NPO法人POSSE代表。雇用・労働政策研究者。

    見解OECDの調査では、部活指導などの「課外活動」へ、日本以外の教員は週1.9時間しか割いていないが、日…続きを読む

コメンテータープロフィール

内田良

名古屋大学大学院教育発達科学研究科・教授

学校リスク(校則、スポーツ傷害、組み体操事故、体罰、自殺、2分の1成人式、教員の部活動負担・長時間労働など)の事例やデータを収集し、隠れた実態を明らかにすべく、研究をおこなっています。また啓発活動として、教員研修等の場において直接に情報を提供しています。専門は教育社会学。博士(教育学)。ヤフーオーサーアワード2015受賞。消費者庁消費者安全調査委員会専門委員。著書に『ブラック部活動』(東洋館出版社)、『教育という病』(光文社新書)、『学校ハラスメント』(朝日新聞出版)など。■依頼等のご連絡はこちら:dada(at)dadala.net

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