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江口晋太朗

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編集者/リサーチャー/プロデューサー

報告

見解海部町の取り組みを一役広めたのは、2013年に出版された岡檀氏の『生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある』だろう。 記事でも言及されているとおり、ゆるやかな紐帯に距離感など、地域コミュニティのこれまでのイメージを覆す考えが浮き彫りになった。 一般的な地域コミュニティなイメージは、強い紐帯で結ばれ互いに家族のようなものとして日々過ごすことかもしれないが、強すぎる紐帯は凝集性を高め、他所の人への排他性が強くなり、相互作用があることによる同調圧力がでてくることも多く、実態とはまた違ったものとなっている。 昨今、こうした地域内でのゆるやかな紐帯をつくるための新たな取り組みも動き出している。行政だと、ついつい管理的な意識になりがちだが、NPOや社協などが地域に根差しながら、そうしたゆるやかな紐帯をつくるよう取り組んでいる。他者との関係におけるあり方を見直す一つのヒントになるだろう。

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  • 碓井真史

    社会心理学者/博士(心理学)/新潟青陵大学大学院 教授/SC

    見解<付かず離れず、ゆるやかな絆> 人は死にたいと思うことがある。しかし、死にたいと思う人が、みな自殺を…続きを読む

コメンテータープロフィール

江口晋太朗

編集者/リサーチャー/プロデューサー

編集者、リサーチャー、プロデューサー。TOKYObeta代表、自律協生社会を実現するための社会システム構築を目指して、リサーチやプロジェクトに関わる。 著書に『実践から学ぶ地方創生と地域金融』(学芸出版社)『孤立する都市、つながる街』(日本経済新聞社出版社)『日本のシビックエコノミー』(フィルムアート社)他。

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