絆はゆるくていい? 自殺の少ない町から探る生きやすさのヒント #今つらいあなたへ
Yahoo!ニュース オリジナル 特集
見解<付かず離れず、ゆるやかな絆> 人は死にたいと思うことがある。しかし、死にたいと思う人が、みな自殺を実行するわけではない。 自殺と人間関係は、深い関連がある(自殺の対人関係理論)。家族友人地域など周囲とつながっていないと感じるとき(所属感の減弱)、死への思いが強くなる。 だが、つながりが強ければ良いわけではない。自分が周囲に迷惑をかけていると感じるときも(負担感の知覚)、やはり死への思いが強くなる。また、親しいからこそ、言えない相談できないこともあるだろう。 記事の地域は、所属感が弱まらず、同時に縛られている感覚や迷惑をかけているとは感じにくい絶妙な地域なのだろう。 全国が、この地域のようになることはできない。長い文化的背景の中で培われてきた人間関係だからだ。しかし、学ぶところは多い。この地域のような人間関係を人工的に作ることもできるだろう。 自殺予防の方策には効果があるのだ。
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1959年東京墨田区下町生まれ。幼稚園中退。日本大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(心理学)。精神科救急受付等を経て、新潟青陵大学大学院臨床心理学研究科教授。新潟市スクールカウンセラー。好物はもんじゃ。専門は社会心理学。テレビ出演:「視点論点」「あさイチ」「めざまし8」「サンデーモーニング」「ミヤネ屋」「NEWS ZERO」「ホンマでっか!?TV」「チコちゃんに叱られる!」など。著書:『あなたが死んだら私は悲しい:心理学者からのいのちのメッセージ』『誰でもいいから殺したかった:追い詰められた青少年の心理』『ふつうの家庭から生まれる犯罪者』等。監修:『よくわかる人間関係の心理学』等。
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