絶対に食べておかねばならない 名古屋のラーメン「基本」3軒
ご当地グルメの宝庫「名古屋」のラーメンとは
人口200万人都市である名古屋には、地元で愛されているご当地グルメが数多く存在する。「ひつまぶし」「味噌カツ」「味噌煮込みうどん」「手羽先」「どて煮」「鉄板スパ」「きしめん」「モーニング」などなど。名古屋市では名古屋のグルメを『なごやめし』としてアピールする活動も行っている。
そんな名古屋ではもちろんラーメンも愛されているグルメの一つ。全国には見られない名古屋ならではのラーメンも数多く存在している。今回は名古屋に行ったら絶対に食べておきたい名古屋のラーメンをご紹介しよう。名古屋での食べ歩きがより楽しくなる店ばかりだ。
「好来系ラーメン」総本家の老舗『好来道場』(1959年創業)
名古屋にはラーメンマニアから「好来系」と呼ばれるラーメンのジャンルがある。滋味あふれる味わいから「薬膳ラーメン」とも呼ばれる、名古屋で生まれた醤油ラーメンの発祥が、1959(昭和34)年創業の『好来道場』(愛知県名古屋市千種区春岡通6-1-16)。名古屋の人たちの日常食として愛されて半世紀。この店から多くの弟子たちが輩出されているが、「好来系」の総本家として今も人気を集めている。
鶏ガラ、豚骨の動物系素材にムロアジなどの魚介類、さらにタマネギやニンジンなどの野菜をじっくり炊き上げたスープは、丼いっぱいなみなみと入っている。半濁しているがしつこさなどは一切ない。柔めの茹で加減でツルツルとした食感の細麺との相性もバッチリ。しっかり味付けされたチャーシューが味のアクセントになっている。
「台湾ラーメン」発祥の人気店『味仙 今池本店』(1962年創業)
名古屋のご当地ラーメンとして全国に知られる「台湾ラーメン」。このラーメンを考案したのが1962(昭和37)年創業の『味仙 今池本店』(愛知県名古屋市千種区今池1-12-10)。1971(昭和46)年から提供しており、市内には5兄弟が営む『味仙』があり、各店がそれぞれの製法と味でオリジナルの「台湾ラーメン」を提供している。
創業者が台湾の麺料理である「担仔麺」を激辛にアレンジしたのが始まり。鶏ガラベースの辛いスープに、唐辛子とニンニクで炒めたミンチがたっぷりと乗るのが特徴だ。「台湾ラーメン」と名乗りながらも台湾には存在しないラーメンだが、今では名古屋のご当地ラーメンとして認知され、名古屋市内で「台湾ラーメン」を出す店は200店舗以上にまで拡がっている。
「玉子とじラーメン」元祖の行列店『萬珍軒』(1966年創業)
夕方から深夜まで常に行列を作る人気店『萬珍軒』(愛知県名古屋市中村区太閤通4-38)。屋台で創業したのが1966(昭和41)年、その2年後の1968(昭和43)年に店舗を構えた。この店で生まれたのが「玉子とじラーメン」で、今では市内外にもメニューに加える店が増えており、知る人ぞ知る名古屋のご当地ラーメンとして拡がりをみせている。
名古屋コーチンのガラや豚骨などをじっくり煮込んだベースに、溶き玉子を混ぜ合わせたとろみのあるスープが、極細の麺をコーティングするかのように絡む。こってりとコクがあるのにしつこさはなく、玉子のまろやかな味わいが口の中に広がっていく。辛い味が好きな人は金胡麻と白胡麻を合わせた玉子とじ担々麺がオススメだ。
名古屋には「なごやめし」以外にもオリジナリティあふれるラーメンがたくさんあるので、食べ歩きの時にはラーメンも思い出して、ラーメン店にも足を運んで頂きたい。
※写真は筆者によるものです。
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