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こんな客は来て欲しくない! ラーメン店に嫌われる客のマナー違反とは?

山路力也フードジャーナリスト
気持ち良くラーメンが食べたい

行列待ちのルールを守らない客

店ごとにルールが異なるので確認が必要だ。
店ごとにルールが異なるので確認が必要だ。

 ラーメン店における客とのトラブルが絶えない。原因はいくつかあるが、客のマナー違反に起因するものも少なくない。例えば人気店における「行列待ち」におけるルール違反やマナー違反はその最たるもの。店ごとにルールが異なることが多いのでトラブルが起こりやすい。

 シンプルに行列に並ぶ場合、誰か一人が待っていて後からその連れが行列に加わる「割り込み」「代表待ち」。その一方で行列を作りにくい立地の店では代表待ちを推奨している場合もあるし、記帳制や整理券配布などの場合もある。店にはそのルールを周知させる責任があるが、同時に客側もそのルールを確認する必要がある。

 並んでいる時に騒いだり大声で話すのは、前後の客のみならず店舗周辺の人たちにも迷惑がかかる。また並んでいる時に喫煙するのももってのほか。このあたりは行列におけるルールやマナーというよりも、社会生活をする上でのマナーとも言える。他人に迷惑をかけない、ということがマナーの基本だ。

注文をしない客

注文をしない客が最近増えている。
注文をしない客が最近増えている。

 信じられないことだが、最近増えているのが「注文をしない」客の存在。かつてはインバウンド客などでたまに見られることはあったが、最近では日本人でも注文をしない客が増えている。例えば二人組で一人はラーメンを頼むが、もう一人はノーオーダーで同席するようなケースだ。

 お腹が空いていなくて付き合うような場合もあるだろう。ラーメンを食べたくない時もあるだろう。それならば食べたい人一人で店に行ってもらうか、同席するのであれば麺の量をを減らしてもラーメンを頼むとか、お酒やサイドメニューなど何かしら売り上げに繋がるものを注文するべきだ。

 小さな子供ならばさておき、大人二人でラーメン一杯をシェアするなどもってのほか。薄利多売のラーメン店にとって、本来売り上げが立つはずの席で注文をしな客が一定時間占有するのは大きな機会損失になる。食べないのであれば店には入らない。食べない人は客じゃないのだ。

ゴミを丼に入れる客

社会生活におけるマナー違反でもある。
社会生活におけるマナー違反でもある。

 ラーメン店に置かれているティッシュや紙ナプキンをどこに片付けるかに関しては、店ごとにルールが異なる。ゴミ箱に捨てて欲しいという店もあれば、卓上にそのまま置いておいてOKという店もある。しかし丼に入れてくれという店はない。これもラーメン店のマナーやルールというよりも、一般的な社会生活におけるマナーだろう。

 自分で出したゴミは自分で責任を持って片付けるのが基本。ゴミ箱があるならゴミ箱に入れれば良いし、ゴミ箱がなければ持ち帰る。食べ物を入れる丼にゴミを入れるのは、見た目にもよろしくない。また良かれと思って使い終わった爪楊枝を丸めたティッシュの中に入れる人もいるが、これはティッシュを片付ける時に楊枝が刺さる危険性があるので止めた方が良いだろう。

 他にも違法駐車や近隣の店舗への無断駐車、スマートフォンなどを見ながら食べる行為、店頭などでのタバコのポイ捨て、さらにはスタッフに対して高圧的な態度を取るカスタマーハラスメントなど、ラーメン店でのトラブルは散見されるが、そのほとんどは飲食店特有のことではなく、「他人に迷惑をかけない」「自己中心的な行動を取らない」など、社会生活をする上で必須なモラルやマナーを守っていないことから生じていることは間違いない。周りに迷惑をかけることなく、美味しいラーメンを。

※写真は筆者によるものです。

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フードジャーナリスト

フードジャーナリスト/ラーメン評論家/かき氷評論家 著書『トーキョーノスタルジックラーメン』『ラーメンマップ千葉』他/連載『シティ情報Fukuoka』/テレビ『郷愁の街角ラーメン』(BS-TBS)『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日)『ABEMA Prime』(ABEMA TV)他/オンラインサロン『山路力也の飲食店戦略ゼミ』(DMM.com)/音声メディア『美味しいラジオ』(Voicy)/ウェブ『トーキョーラーメン会議』『千葉拉麺通信』『福岡ラーメン通信』他/飲食店プロデュース・コンサルティング/「作り手の顔が見える料理」を愛し「その料理が美味しい理由」を考えながら様々な媒体で活動中。

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