Yahoo!ニュース

ビジネスで成功を勝ち取る逆説的な教え「自分を弱くする」

横山信弘経営コラムニスト
弱い自分をどう表現するか……(写真:アフロ)

今回の記事は「自分を弱くする」がテーマ。その必要性と、ポイントをいくつか紹介した。

マジメ過ぎる人、責任感が強すぎる人、それでいて空回りし、ストレスを感じている人に読んでもらいたい。

■免疫力が高くなりすぎるとどうなる?

新型コロナウイルスの世界の死者は6万人を超えた(4月4日時点)。感染者数は113万人超である。

日本でも感染者数が3000人を超え、いつ緊急事態宣言が出てもおかしくない状況だ。

国民は自分の身を守るため、 3つの「密」――密閉空間、密集場所、密接場面を避けるとともに、「免疫力を高めなければならない」と言われる。

免疫力が高まることで、新型コロナウイルスなど感染症を予防できるからだ。いっぽうで、免疫力が高まりすぎるとどうなるか。

何でもかんでも免疫力が高めればいいというものではないようで、異常に強い免疫反応のことを「アレルギー」と呼ぶ。

すべての抗原に対して免疫力をアップさせたら、免疫疾患になる可能性が高まるとのこと。

このようなリスクは、ビジネスの世界でも実際に存在する。

■『自分を強くする』の著者が語る弱さ

私は企業の現場に入って目標を絶対達成させるコンサルタントだ。「前よりもよくなった」「以前よりも成長している」という状態は目指さない。経営目標を決めたら、その目標を絶対達成させる支援をする。

だから、毎年安定して目標を達成するための「最低必要努力投入量(ミニマム・エフォート・リクワイアメント)」を見定め、その努力を惜しみなく投入することをクライアント企業に課す。

働き方改革の真っ最中である多くの企業にとっては、労働時間を減らしながら、投入すべき努力に一極集中することになる。このため、組織改革が一気に進む。

良くも悪くもハードな支援だ。当然、私のみならず、部下のコンサルタントもツワモノが多い。

信念がブレると、クライアント企業の社員を迷わせるだけだからだ。私たち自身のメンタルコントロールを、経営者からも強く求められる。

そんな私が、これからの時代は、「強み」ではなく「強さ」であると記したのが、2017年秋に出版された『自分を強くする』(フォレスト出版)という書籍である。

環境が激変する現在、過去の「強み」がいつ「弱み」に反転するかわからない。だから、変化に強くならなければならない、ビジネスで成功するためにも、ストレス耐性をアップしなくてはならない、そう書いた。

ただ、そんな私も昨今は「弱さ」も重要であると認識しはじめている。

冒頭に書いた「過剰な免疫」による弊害と表現したらいいだろうか。それに似た問題を覚えるからである。

そこで今回はズバリ「自分を弱くする」をテーマに、その必要性とポイントを紹介する。

マジメ過ぎる人、責任感が強すぎる人、それでいて空回りし、ストレスを感じている人に読んでもらいたい。

【目次】

■免疫力が高くなりすぎるとどうなる?

■『自分を強くする』の著者が語る弱さ

■致命的な「強さ」?

■現代は「弱さ」が必要?

■自分の身を守るための「弱さ」

■「他責」にせよ!

■積極的に諦めよう!

■弱い自分、甘い自分でいいじゃないか!

■弱くなる勇気

■致命的な「強さ」?

私どもコンサルタントのポリシーについては、簡単に触れた。次に、私自身のことについても少し紹介したい。

この記事は有料です。
横山塾~「絶対達成」の思考と戦略レポ~のバックナンバーをお申し込みください。

横山塾~「絶対達成」の思考と戦略レポ~のバックナンバー 2020年4月

税込330(記事4本)

※すでに購入済みの方はログインしてください。

購入についての注意事項を必ずお読みいただき、同意の上ご購入ください。欧州経済領域(EEA)およびイギリスから購入や閲覧ができませんのでご注意ください。
経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

横山信弘の最近の記事