今年最も多くのグランドスラムを打ったのは、全休から復帰の一塁手。3ラン、2ラン、ソロの最多は…
リース・ホスキンス(ミルウォーキー・ブルワーズ)は、2024年に26本のホームランを打った。この本数は、通算7シーズンのなかで5番目の多さだ。2018年の34本、2022年の30本、2019年の29本、2021年の27本に次ぐ。
ただ、前年を踏まえると、2024年の26本塁打は、意味合いが違ってくる。2023年の開幕直前に、ホスキンスは、左膝の前十字靭帯を損傷した。そのまま、マイナーリーグでもプレーすることなく、オフにフィラデルフィア・フィリーズからFAになり、ブルワーズに入団した。全休明けのシーズンに、出塁率こそ.303と低かったものの――その前の6シーズンはいずれも.330以上――パワーを再び発揮した、という見方ができる。
6月24日、7月5日、9月27日のホームランは、グランドスラムだ。2024年に満塁本塁打3本以上は、ホスキンスしかいない。あとは、2本が23人、1本は82人。それまで、ホスキンスのグランドスラムは、2019年と2022年に1本ずつだった。
一方、ホスキンスのチームメイト、ウィリー・アダメスは、13本の3ラン本塁打を記録した。こちらは、史上最多タイ。1996年のケン・グリフィーJr.に並んだ。
2024年は、ホスキンスが一塁(とDH)、アダメスは遊撃を守った。2人が同じチームでプレーするのは、2024年が最初で最後になるかもしれない。今オフ、ホスキンスは年俸1800万ドル(解約金400万ドル)の選手オプションを行使し、アダメスはFAになった。ブルワーズの資金からすると、アダメスと再契約を交わすのは難しい気がする。
なお、2ラン本塁打は、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)の22本が最も多かった。ソロ本塁打は、大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)の32本が最多。ジャッジの28本を凌ぐ。ジャッジと大谷は、ホームラン全体の本数自体が多い。
2ラン以上のホームラン――グランドスラム、3ラン本塁打、2ラン本塁打の合計――が15本以上の選手は、以下のとおり。
この19人中3人は、2ラン以上のホームランが全体の60%以上を占めた。アダメスが65.6%、ブランドン・ニモ(ニューヨーク・メッツ)が65.2%、ブレント・ルッカー(オークランド・アスレティックス)は61.5%だ。ルッカーについては、こちらで書いた。