テレビドラマの心理学:何を表現し、私たちにどんな影響を与えるのか
<ドラマはフィクション。けれど、私たちはそのフィクションから実際の影響を受ける。しかも、そのドラマは偏っている。>
■私たちとテレビドラマ
ドラマ不遇の時代とはいえ、毎シーズン多くのテレビドラマが放送されます。誰が主演かとか、視聴率がどうとか、大きな話題です。ツイッターのトレンドワードにも、しばしばテレビドラマのネタが上がります。高視聴率で盛り上がれば、時に社会現象まで引き起こします。
テレビ離れが進んでいるとはいえ、今も一度に何百万何千万の人が一度に視聴し、そんなことが毎週続きます。
ドラマはドラマで、フィクションです。作り話です。しかしその物語に、私たちは良くも悪くも影響を受けます。だからこそ、楽しいとか面白いといった話題だけではなく、激しい抗議が行われることさえますます。
テレビドラマは、何をどう描写してきたのか。私たちはどんな影響を受けているのでしょうか。
■テレビドラマの偏り
テレビドラマの「偏り」に関する研究によると、現実よりも、男性ばかり登場する、人が死にすぎる、善人が多い、美男美女が多い、暴力シーンが多いなどが指摘されています。ドラマに登場する女性は、「弱い女性」が描かれることもあれば、「理想的(すぎる)女性」が描かれることもよくあります。
たとえば、若者たちは「恋愛幻想」を持っていると言われます。恋愛こそ素晴らしく、彼氏彼女がいないことは恥ずかしく、そして典型的なイケメンや、アイドルのような女の子こそが異性にモテるのだと思い込み、悩んだりもします。
テレビドラマには恋愛がつきものです。多くの若者たちが観ます。ドラマは、若者の恋愛幻想を助長しているかもしれません。
テレビには完璧な女性も登場します。これが、現代女性のスーパーウーマン症候群(仕事も家事も子育ても完璧にしなければならないと思い込む症状)に影響を与えているでしょう。
■テレビの登城人物:主人公はどんな人?
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